カテゴリ:映画( 167 )   

映画「ファーストマン」   

巷ではお盆休みですね。街にいつもより人が溢れている気がする。前は、お盆の時期に人が減ってた気がするんだけど。実家へ脱出する街から実家に戻ってくる街になったのかな。確かに高齢の住人が多いな。でも子連れの若い家族も多い街。いつもガヤガヤしてます。


夫はお義母さんの様子を見に豊中の実家へ。そろそろ1人で生活するのは厳しくなってきているようだ。普段はお母さんのこといろいろ文句も言ってるけど、やはり心配なんだなあ。優しい次男です。


私は、見たかったのに見損ねていた映画のDVDをいくつかレンタルしてきたが、さて1週間で全部見ることができるか。今日は、ライアン ゴズリング主演、デイミアン チャゼル監督の「ファーストマン」を見た。実は先月フロリダに旅行し、ケネデイ スペース センターに行ってきたのでまさにタイムリー。


この映画、飛行機の中でも見たのだが、字幕なしで見ると細かいところ、よおわからん。今回字幕付きでじっくり見ました。途中気になったことを調べたり、youtubeで当時のinterview 映像を見たりもした。


沢山の失敗も犠牲もあった宇宙計画。反対運動もかなりあったのですね。作家のカート ヴォネガットが、「月にお金を使うのだったらニューヨークの街を綺麗にして欲しい」と語る当時の映像や、ギル スコット ヘーロンというラップの草分けの歌手&詩人が、俺の妹がネズミにかじられているのに、白人野郎は月に行く、というWhitey’s on the moonという歌を歌うシーンは印象的だった。ケネデイ大統領が、We choose to go to the moon. といきり立って演説しているのも。やはり当時は、ソ連との競争で、意地になっていたのでしょうね。


あとで見たインタビューの中に、今度の月旅行の目的はなんですか?という質問者に対し、ニール アームストロング船長が、人類がどこまで到達して何ができるかを証明するため、と答えていたけど、今の時代はそれだけではだめなのかも?と思った。でも当時は、核開発にしても宇宙計画にしても、米ソの対立、競争があったから成し遂げた、成し遂げてしまったというところもありますね。



とても丁寧に撮られた、緊張感のある、良い映画だと思いました。CGではない、本物らしい、迫力のある映像です。


写真は、フロリダで見たロケットを組み立てる倉庫。ガイドさんが絶対写真撮れと何度もいうので、この倉庫だけで7枚くらい写真撮りました。ロケット発射台。高いんだろうなあ。


このガイドさん、とても愉快な方で、宇宙計画の歴史やスペースセンターのことをとても熱く語っていたが、バスの中から池にいるワニが見え、子供達が大興奮。するとガイドさんが、今まで静かだったのにワニで興奮するなんてがっかりしたよーと言ってておかしかった。

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by oakpark | 2019-08-11 22:32 | 映画 | Comments(0)

2019年6月& LA コンフィデンシャル   

最近、ブログの更新がひと月に一回になってしまっているので、上のようなタイトルになりました。

最新の近況報告としては、東京オリンピックのチケット、全部外れてしまいました。「全部当たると7万円超える~~」とはしゃいでいたのですが、なんのなんの、当たった人は、100万円以上申し込んでいたりしたのでした。そんなに倍率が高いとは。。。そんな中、総額9万円を申し込んだ我が家の長女が、女子サッカー準々決勝を当てたそうで、くじ運強いなあ、いいなあ。彼女なんで締め切りぎりぎりに申し込んでいたのに。私なんて、初日に何時間もかけて申し込んだんだぞ。もちろん、早い者勝ちではないと知っていたが、欲しい気持ちのある人をもう少し優遇してほしかった。秋以降の、今度は先着順の販売があるそうだが、ゲットできる自信、あまりなし。そういうのどんくさいほうなので。

そして映画のはなし。
前から書いている、カルチャーセンターの映画講座(もうかれこれ12年通っている)の宿題で観た映画が面白かったので紹介します。
というか、世間的にはすでに有名で、すでに評価されている映画だとは思うのですが、私は、つい数日前に発見しました。

以前だと、こういうたぐいの映画は苦手で、あえて避けていたと思われます。だから観ていなかった、とも。でも、私は強くなった。「ゴッドファーザー」や、「キルビル」や、「プライベートライアン」を頑張って観て、強くなった。こういう映画も全然平気、ってほどでもないけど、かなり平気になり、暴力の奥にある、映画の真価を理解できるようになった、、、、なんてね。

前置きが長くなりましたが、その映画とは・・・・「LA コンフィデンシャル」!「コンフィデンスマン」じゃないですよ。。。
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「LA コンフィデンシャル(1997)」 監督:カーティス・ハンソン 出演:ラッセル・クロウ ガイ・ピアース ケビン・スペイシー キム・ベイシンガー

コンフィデンシャル confidential って、極秘の、、、という意味なので、1950年代のロサンジェルス市警の内幕を描いた映画です。
中心人物は、バド・・・ラッセル・クロウ エド・・・ガイ・ピアース ジャック・・・ケビン・スペイシーの3人。マフィアのボスが逮捕され、その後釜になりロサンジェルスの闇世界の支配者になろうと画策するワルい奴らが横行するなか、最初は何の接点も共通点もかった3人が、時に反発しあい、時に協力し合いしながら、徐々に事件の核心に近づいていく。その過程、描き方がすばらしい。 一回観ただけでは理解できない、登場人物の多さ、複雑な関係。一方、わかりやすくキャラのたった登場人物、 貼られた伏線が回収されていく爽快さ。わかりやすさと複雑さのいい感じの混ざり具合が素晴らしいと思った。ピーター先生の言う、trope(決まり事)も適度にちりばめられていて、何度もこういう系の映画を観ていて、こういうシーンがなくちゃ、という人にも満足の一作。バーで、容疑者の隣に座って、男性のあそこをぎゅっとして、証言を吐かせるのいうのもtropeなんだって(by ピーター先生)

ラッセル・クロウが若くてかっこいい。純粋な気持から刑事になり、純粋に女を好きになる。多少暴力的ではあるけれど、いろんな場面で見せる表情が素敵だった。その後の活躍も納得。

ガイ・ピアースは、正義感の塊。堅物で、いい加減さが全くない。周りからは、出世の虫とみなされ疎まれている。でも、自分の生き方を貫く強さ。こういう人が絶対必要ですよね、刑事には。

ケビン・スペイシーは、このころから独特の雰囲気がある。私が初めて彼の存在を知ったのは、「アメリカン・ビューティ(1999)」のころだけれど、どこか、人を小ばかにしたようなしたたかさの雰囲気は、誰にでも出せるものではないと思う。去年の一連の醜聞は本当にもったいない。

その他、キム・ベイシンガーは、もちろんセクシーでした。(短い? それ以外ないんだもの、、、、)


良い映画に出会うとうれしくなりますね。

by oakpark | 2019-06-22 21:19 | 映画 | Comments(0)

映画「ボヘミアン・ラプソディ」   

これは書かなくてはならないでしょう。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観た。すでに2回観た。

正直、そこまで期待していなかった。昔(2004年ころ)、はまりにはまっていたクイーンのフレディ・マーキュリーのドキュメンタリー映画と聞けば、観に行かないといけないとよね、くらいの気持ちだった。

ところが、ところが、前半のフレディの生い立ちシーンでは、懐かしさ(当時、本やネットから必死で情報を集めていた)、に胸が熱くなり、レコーディングシーンでは、写真でしか見たことがなかった場面(アルバム「オペラ座の夜」を制作するところ)が映像化されて、「そうそうそう!、それそれそれ!」なんてうなづきまくり、そして最後のライブエイドシーンでは、あまりのそっくり具合に仰天し、主演のラミ・マレックが、顔は全然フレディに似ていないのに、フレディに見えてきたから不思議だわ。ラミ・マレックという俳優さん、今回初めて見たのだけれど、顔は似ていないけれど、フレディの繊細さ、傷つきやすさ、英語でいうところのvulnerableなところをうまく表現していて、とてもよかったと思う。

そのほか、ライブエイドでの、ピアノの上の飲み物の配置とか、ボヘミアン・ラプソディーから、レディオ・ガガにうつるときのマイクの受け渡しとか、カメラマンたちが、盛り上がる観客のほうを観ているとか、その辺が、ぜ~~んぶ再現されていてほんと感動。

最後のエンドロールで涙腺崩壊。
クイーンのファンの方もそうでない方も必見の映画と思います。
もしかしたら、ラミ・マレック君、アカデミー賞候補かも?と思ったり
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by oakpark | 2018-11-18 23:21 | 映画 | Comments(0)

映画「ビッグ シック ぼくたちの大いなる目ざめ」   

良い恋愛映画を見ました。 恋愛映画を見て泣いたのは久しぶり。もうこの年になると、少々の恋愛映画では泣けない。恋愛映画は難しい。恋に落ちる瞬間を描くのって本当に難しい。不自然だったり、あざとすぎたりすると、急にさめちゃう。 でも、この映画は、好きになっていく過程がリアルで良かった。まあ、知り合ったその日にベッドインしてしまう展開は、日本ではあまり普通とは言えないが。

「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」(2017) 監督:マイケル・ショウォルター 出演:クイメル・ナンジアニ ゾーイ・カザン ホリー・ハンター レイ・ロマノ
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主演のクイメル・ナンジアニに実際起こったことをベースにしているらしい。コメディアンのクイメルはシカゴの売れないコメディアン。コメディアンでは食べていけないのでウーバーの運転手もしている。そんなある日、観客の一人だったエミリーが、クイメルにヤジを飛ばす。自分に興味がありそうと踏んだクイメルは,出番の後のバーでエミリーに声をかけ、そのまま盛り上がって,アパートで関係を結んでしまう。可愛い彼女とそのままハッピーな関係になると思いきや、そうは問屋が卸さない。クイメルは実はパキスタン系アメリカ人で、両親は厳格なイスラム教徒で、パキスタンの伝統を重んじるアメリカで成功した移民。自分の息子たちはパキスタン人のお嬢さんとお見合い結婚をさせるものだと信じて疑わない。ところがエミリーは白人のアメリカ人。意地を張ったり、ちょっとした駆け引きをしたり、リアルな恋愛の過程を経て、クイメルとエミリーとの関係は徐々に確かなものへとなっていく。もうそろそろお互いの家族を紹介してもいいのではないかというところまで来てしまうのだが、自分の家族も家族の価値観も大切に思うクイメルはなかなか言い出せない。そんなときに、エミリーを大病が襲う。。。 同じ女性と二日続けて会わないなど、自分に課した変なルールはこの際無視して彼女に付き添うしかないと心を決めるクイメル。当然ながら、エミリーの両親とはぎくしゃくするわけで。そんな逆境を,どうやって彼は乗り切っていくのか、、、というお話。
最後までそんな息子を許せないパキスタン人の両親も、最後は、、、というあたりほろっとさせられます。人種の違う者同士の恋愛、という、昔からあるテーマではありますが、なかなか良い映画と思いました。


by oakpark | 2018-09-30 23:31 | 映画 | Comments(0)

映画『カイロの紫のバラ』   

久しぶりに、ブログに書きたい!と思える映画を観ました。 前回のブログに、次回は平昌オリンピックのことを書きま~~す、と書きましたが、アッという間に月日が流れ。。。でも、ひとことだけ書くとしたら、今回のオリンピックは、世間の評判と同じく(?)カーリングが一番面白かったです。短気な私には無理なスポーツだなあと思いつつ、こういう風にすぐに勝負を決めようとせず、次の次、とか次の次の次に決めるように、今後は精進しようと思いました(テニスのことですが)。

今日取り上げる映画は『カイロの紫のバラ』です。1985年の、今から30年以上の前の古い映画ですが、今年のアカデミー賞で作品賞を受賞した、「シェイプ オブ ウォーター」が実はこの映画のオマージュになっているとお友達に教えてもらい、元の映画を観たくなったのです。昔観たことがあるような気がするけれど、内容が全然思い出せないので、それほど印象に残らなかったのでしょう。

そして今回観て、とても感銘を受けました。素晴らしい恋愛映画。時間も82分と短く私にはちょうど良い。最後は、ちょっぴり切なかった。どう考えたらいいのか、と思った。

『カイロの紫のバラ』(1985, The Purple Rose of Cairo) 監督:ウッディ・アレン 出演:ミア・ファロー、ジェフ・ダニエルズ
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まず、ミア・ファローがとてもかわいかった。 ミア・ファローを映画で初めて見たのは、たぶん『華麗なるギャツビー』(1974)で、そのときはミア・ファローの良さがよくわからなかった。なぜこの映画でこんな重要な役(ロバート レッドフォード演じる主人公の男の永遠のミューズのような存在)を任されているのだろうと思っていた。かなり後になって観た『ナイル殺人事件』(1978)では、結構かわいいなあと思った。エルヴィスファンになってから知ったことはミア・ファローがフランク・シナトラの恋人だったこと。少し意外だった。フランクシナトラ,こういうタイプも好きなのね、と。ミアが『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)を撮影中に二人の関係は悪化し、その後別れたらしい。シナトラは、エルヴィスが『GIブルース』(1960)を撮影しているとき、相手役のジュリエット・プラウズと付き合っていて、撮影現場まで見学に来たと聞いたことがあり、ジュリエット・ブラウスは豊満なタイプだったので、タイプが違うな、と思った。ジュリエットの後にミアと付き合い始めたのかあ。

ミア・ファローの魅力が全開の映画。フレッド・アステアとジンジャー・ロジャーズが織りなすような、ロマンティックな映画の世界に憧れるセシリア(ミア・ファロー)は、自分にかまってくれない夫とのさびしい生活から逃れるように映画館に通い詰めはじめる。何度も何度も同じ映画を観ていると、ある日登場人物の一人が「あなた昨日も来てたね」と画面から出てきてセシリアに語りかける。「君のことがずっと気になっていたんだよ」とセシリアに一目ぼれする、映画の中の架空の存在であるトム。このトムのセシリアに対する,純粋でまっすぐな思いが,感動的に素晴らしい。好きと気持ちは、どうしようもなく、理屈抜きの高揚感なのね、と再認識。これまで全世界,全歴史のなかで、いろんな人が言葉やふるまいや、音楽や絵や詩や短歌やその他いろんなものを使って表現してきただろうけれど、この映画のこの言葉は抜きんでて力強いと思う。

I'm hopelessly head over heels in love with Cecilia.
She is all I want. My devotion is to her, my loyalties.
Every breath she takes makes my heart dance.

最後の、「彼女が息をするたびに、僕の心が踊る」ってあなたどーよ。こんなこと言われたらどうします? こんなに美しくもパワフルな愛の言葉ってあるかしら。 でも、でも、だからこそ、ここで終わりがいいのかもね。 一緒にならないほうがいいのかもね。

それにしても、最後のシーンはどう解釈したらいいのか。トムを演じていたリアルな映画俳優であるギルは、なぜあんな行動を取ったのか。ただの演技だったのか、それとも抜き差しならない事情があったのか。もちろん、後者と信じたいし、その『抜き差しならない事情」をこの映画で表してしまうとは野暮だ、ということはわかる。でも、なんかなあ、ジェフ・ダニエルズのもう少し苦悩の表情が欲しかった。そうしたら、私はもっと確信できたのに。ミア・ファローの微妙な表情の変化は、完璧。とても、とても良い表情でした。監督のウッディ・アレンのなせる業か。
ジェフ・ダニエルズは『愛と追憶の日々』で デボラ・ウィンガー(娘)とシャーリー・マクレーン(母)の間に挟まって蚊帳の外にされる夫役の俳優さんですよね。最近もたくさんの映画やテレビドラマに出ていて、良い俳優さんなんだろうけれど、この映画の最後のシーンはねえ。。。ウッディ・アレンがあまり力入れなかったんじゃないの? 劇中で歌う歌は上手でした。

ミア・ファローの代表作の一つ『ローズマリーの赤ちゃん』はまだ観てないので、そのうち観たい。なんか、ホラーだと二の足を踏んじゃうのですよね。でも、今までの経験で、世間的に評判の良い映画は観るとやっぱり良いので、頑張って観ます。

それと、『ペイトンプレイス物語』というドラマも観てみたいのだが、古いアメリカドラマは観る方法がない。レンタルもないみたいだし。Netfixとか、古いドラマもやってくれたいいのになあ。昔、中学生か高校生か大学生くらいのころ(ざっくりすぎる)、「ペイトンプレイス」という洋服のブランドがあったように思うのですが、ここから名前を付けたのかしら。

私には無理かも?と思っていた『シェイプ オブ ウォーター』も観てみたくなってきました。

by oakpark | 2018-03-17 21:09 | 映画 | Comments(0)

映画「マダム フローレンス! 夢見るふたり」   

とても素敵な映画でした。3月のアカデミー賞で、主演のメリル ストリープがノミネートされ、「またあ?」と思ってしまったし、ヒューグラントと夫婦なんて変なの、と思ったし(メリル のほうが11歳年上)、きっと、この二人が芝居がかったプロフェッショナルな演技をするんだろうなあ、と思った。新鮮味がないだろうな、と思ってしまった。 ところが、ところが、すごくよかったのです。メリル ストリープがさすがの、でも嫌みのない演技で、ヒューグラントが、え、こんな渋い演技もできるの?という円熟の味を出していた。そして、さらにうれしいことは、お気に入りの米ドラマ「ビッグ バン セオリー」で主演4人のうちの一人、ハワードを演じているサイモン ヘルバーグ がとても重要な役でこの映画に出ていること。出世したのね! と感動したと同時に、やっぱりね、と思った。「ビッグ バン セオリー」でも、素晴らしいコメディセンスで演技力を発揮していたもの。そのほかのキャラクターもみんなドラマの中で重要な持ち味を出していて、とてもよくできたドラマでもあると思った。
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「マダム フローレンス! 夢見るふたり」(Florennce Foster Jenkins, 2016)
監督: スティーブン・フリアーズ 出演:メリル・ストリープ、 ヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーグ、 レベッカ・ファーガソン、ニナ・アリアンダ


以下 ネタばれあります。

実話を基にしたストーリーで、とっても音痴なのに音楽を愛するお金持ちの女性が、病に負けじと、周りの人を巻き込みながら、自分の夢を追い続けるお話。夫であるシンクレアもオーディションで選ばれたピアノ伴奏者のコズメも、ボーカルコーチも、きっと最初はお金につられてマダムフローレンスと付き合うことになったのでしょう。でも、ボーカルコーチはさておき、シンクレアとコズメの場合、その不純な動機が本当の愛へと変化していく。こういう愛の形もあるんだなと考えさせられる。なぜ、シンクレアがこれほどまでにフローレンスのことを愛するに至ったかはよくわからないが(映画ではすでに確立した愛が描かれている)、フローレンスの魅力はコズメの心境の変化からうかがい知れるのだ。最初は、「なんでこんなに歌の下手な人の伴奏をしなくちゃいけないんだ?」という気持ちが表情にありありと出ていて、なんとかお金の力で引き止められていたのだが、フローレンスが、自分の歌をレコードにし、寸分の疑いもなく完全なる良心から、そのレコードをコズメの自宅にもっていくシーンで状況が変わってくる。フローレンスは、散らかった部屋を見るなり、洗い物をしてあげようと申し出、自分の子供のころの夢、ピアニストになりたかった夢を語りはじめる。梅毒で不自由になった手で、ぽろりぽろりと鍵盤をたたき始めると、静かに自然にコズメが伴奏に加わる、、、、このシーンはとても感動的だった。フローレンスの音楽への愛、純粋さ、人を引き付ける魅力を表現しているシーンだった。ほかにも素晴らしかったのが、実業家スタークの、一見軽そうに見える若い妻。小難しい音楽の理論なんて何も知らない、音楽素人だけれど、人間として素晴らしい資質を持っている女性として描かれていた。

観終わって、勇気づけられた。
最近、自分には何のとりえもないなあ、小学生のころはなんにでもなれそうな気がしていたのに、とちょっと落ち込んでいたが、好きなことを突き進めばいいんだ、と背中を押された気がした。うまくできなくても、「やった」という事実が重要なんだ。最後のフローレンスのセリフがこんな感じだった(正確には聞きとれていません)
Though everyone said I couldn't sing, no one could deny I sang.

あしたからもがんばろう。

by oakpark | 2017-09-15 21:14 | 映画 | Comments(0)

映画「エブリバディ ウォンツ サム」   

とっても愉快な青春映画を観た。 リチャード・リンクレイター監督の「エブリバディ ウォンツ サム」
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「エブリバディ ウォンツ サム (Everybody Wants Some,2016) 」 監督:リチャード リンクレイター 出演:ブレイク ジェナー ゾーイ ドゥイッチ 他

リチャード リンクレイター監督は「6歳の僕がおとなになるまで」で有名だけれど、私は、映画ファンになりたての頃にビデオで観た「恋人までの距離(Before Sunrise)]が大好きだった。 自分の若いころを思い出し、こんな経験ができたらよかったなあ、でも、これに近いことはあったかも?なんてほっこりしながら観たものだ。今回の映画も、それに近い感覚で観た。 1980年が舞台で、大学の野球チームの新入生たちが、新学期までの3日をあほなことをして過ごすお話。ほんと、男の子ってばかよねえ、と思わずつぶやかずにはいられない数々のエピソード。 女の子をひっかけたいがために、普通のディスコ、カントリー系のディスコ、パンク系のディスコを節操なく渡り歩き、全く野球とは縁遠そうな、演劇系のパーティに行ったりもする。いったい、野球をやるシーンっていつ出てくるんだ?と画面に対してつっこみたくなりましたよ。リチャード リンクレイター監督が1960年生まれで、実は、私と同い年。だから、1980年の描き方がドンピシャで、自分の記憶の中に残っているイメージと合ってしまったのね。 流れる音楽もゴキゲンなものばかり。マイシャローナから始まり、インベーダーゲームをしているシーンでブロンディの「ハート オブ グラス」が流れた時は、きゃー!という感じになりました。

大学時代、よかったなあ。だら~っと過ごした月日だったけれど、楽しかった。 勉強もあまりしなかったし、テニスに打ち込んだわけでも、バイトに打ち込んだわけでもないけれど、ふわ~~と楽しい時を過ごして、それが今の自分の励みにもなっている。ああいう時代も必要なんだな、と思うことにしたい。


by oakpark | 2017-07-20 22:47 | 映画 | Comments(0)

映画 「マンチェスター・バイ・ザ・シー」   

ふい、と思い立って、車に乗ってひとりで映画を観てきた。主演のケーシー・アフレックがアカデミー賞主演男優賞をとった映画。ひとりでしみじみと観たいなあと思っていた。

良かった。リアルで繊細で丁寧で。こんな映画が私は実は好き。嘘っぽくない真実の人間の営みが描かれている映画。夫は、映画だからこそ、うその虚構の世界を堪能できるんじゃん!というけれど、まあそれもわかるが、私の場合、本当に感動できて、観終わって良かったあ、と思えるのは、こういう映画だ。真実の映画が好き,と言っても、ドキュメンタリーはそれほど好きでもなかったりする。真実すぎてつらくなることがあるから。

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「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(Manchester By the Sea,2016) 監督:ケネス・ローガン 出演:ケイシー・アフレック、ミッシェル・ウィリアムズ、カイル・チャンドラー、ルーカス・ヘッジス

今回、ケイシー・アフレックがすい星のごとく現れて、主演男優賞をかっさらったかのように言われるが(じゃないかもしれないけれど)、私はこの人、前からすごいなあと思っていた。すべての映画を見ているわけではないが、たまたま観た「ジェシー・ジェイムズの暗殺(2007)」「キラー・インサイド・ミー(2010)」で、一見善良そうに見えるが実は内面に闇を抱える人物というのを不気味に演じていて、一足先に表舞台に出ていた兄のベン・アフレックよりも深みのある演技ができるなあと思っていた。今回も、良い人なのか悪い人なのかわからない感じの微妙なところをとても繊細に演じていたと思う。

ほかにもケイシー・アフレックを応援したい理由がある。ケイシーは、私が映画好きになるきっかけを与えてくれた,リヴァー・フェニックスの弟のホアキン・フェニックスの親友なのだ。そして、リヴァーの妹のサマーと結婚していたのだ。でも、最新情報によると、別居してしまっているようなので、ホアキンとの関係もどうなのかしら。ちょっと心配だ。ホアキンも、ケイシーも、華のある兄がいるという点で共通していて、相通じるところがあるのかもしれない。

お話の内容としては、つらい過去を背負った便利屋の男(ケイシー アフレック)が、兄の息子の面倒を観ることになり、最初はちぐはぐしていたが、徐々に分かり合えるようになるという話。

と書くとありふれた話のように聞こえるが、細部の描き方が絶妙。とても素晴らしい脚本と演出と演技だと思う。これまた昔から目をつけていたと私が自負する(!)ミッシェル ウィリアムズのさすがの貫禄の演技です。もう後半,泣けてなけて。映画館だったので何とか号泣にならないようにこらえたが、もし家で観ていたらティッシュひと箱使ったかも?

おすすめの映画です。

by oakpark | 2017-05-27 22:50 | 映画 | Comments(0)

映画「ブルックリン」   

いや~~、すごくよかったんです。
同時期にアカデミー賞候補になっていた、「キャロル」や「リリーのすべて」を先に観て、こちらが一番最後になってしまったのですが、私は一番感動したし、一番ハラハラしたし、心を揺り動かされました。まだ、余韻に浸っています。
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「ブルックリン BLOOKLYN (2015)」 監督:ジョン・クローリー 出演:シアーシャ・ローナン、 エモリー・コーエン、ドーナル・グリーソン

本当にもう 久々に感動の恋愛映画でした! って、一般的には、「恋愛映画」としては売り出されていないかも。allcinemaのサイトにも〈愛が見えない街で、私は未来を探していた〉とありますもの。 はいはい、そういう映画なんです、もちろん。 いろんなサイトを見ても、そのように書いてありますし、私も、この映画は一人のアイルランド出身の女の子の成長物語がテーマになっていると認めます。主演のシアーシャ・ローナンがよかった、というのも、まあそうかな、ともおもいます。「つぐない」や「ラブリーボーン」では、儚げでいて、意志の強そうな美少女でしたが、すっかり、がっしりと大きくなりましたね。

でも、でも、言わせてください。
私は、なんといっても、トニーを演じた、エモリー・コーエン君が素晴らしかったと思うのです。シアーシャ演じるエイリッシュちゃんが、アイルランドからニューヨークのブルックリンに移住し、そこのダンスパーティで、声をかけてきたイタリア系のあんちゃんです。ほんと、「あんちゃん」というのが似合いそうな、なんというか、けだるい感じのしまりのない感じの,優柔不断な感じの優男で、うまく自分の気持ちを伝えられなくて、ときどきエイリッシュちゃんに「言いたいことを早く言ってよ」なんて言われるんだけれど、そこがいいんです! エイリッシュちゃんのことが大好きで大好きなんだけれど、なかなかズバッとストレートにアタックできないの。毎日、エイリッシュちゃんの仕事帰りを待って、家まで歩いて送って行ったり、なんかね、純粋でかわいいんです。 携帯や電話や車さえもなく。彼女に近づいて眼を見て話すのが愛の表現。背が高くなくて華奢で、田舎娘だけれど、たくましい感じのエイリッシュちゃんと並ぶと、大丈夫なのかなあ、、、、と思えるようなそんな存在感。それもまたリアルでよかった。職業は、配管工。町山智浩さん解説によると、移民の人たちの職業として配管工はとても多かったそう。そうそう、トニーくんはイタリア系の移民なんです。

ネタバレをあまりせずにこの映画の魅力を語るのは難しいけれど、ある日トニー君は、やっとの思いでエイリッシュちゃんを、自分の家の食事に招待するのです。一番下の弟が、変なこと言うかもしれないけれど、気にしないでね、と言って。追い出そうとしたんだけれどうまくいかなくて。なんてセリフもかわいくてリアル。 このシーンは、この映画が好きな人のほとんどが好きなシーンだと思うけれど、とってもいいシーン。弟君がいい味出してます。

でも嬉しさに舞い上がってしまったトニー君は、つい、調子に乗って口が滑って変なことを口走ってしまいます。そのことでエイリッシュちゃんは気を悪くしたのか、家まで送っていく道すがら、なんとなく乗りが悪く冷たい感じ。トニー君は、なんでかなあ、嫌われちゃったのかなあと、気にしているの(たぶんね)。 で、あくる日のエイリッシュちゃんの勤め帰り、いつもいるはずのトニーがいない。あれ、どうしちゃったのかな、私が違和感を感じたことを察してトニーは身を引いたのかしら、なんて、思い始めた時、息を切らしてトニーが走ってくる。このあたりのシーンが大,大,大好きです。 恋愛って、こんな感じですよね。すれ違いそうで、すんでのところでつながる、みたいな。。。

恋愛映画ってたくさんあるけれど、本当にリアルに,「好き」という感情を出せる役者さんは少ないと思う。今回、トニーを演じたエモリー・コーエンくんは、ほんとよかった。調べると生粋のニューヨーク育ちのユダヤ系みたいです。普段のしゃべり方も、あんな感じで、単語がつながる感じのしまりのないしゃべり方。知的には見えないけれど、「良い人」が前面に出てる。笑った時のくしゃっと眉毛が下がる感じがとってもかわいらしいです。今後の活躍に期待したいです。

この映画,ところどころに、ユーモアもちりばめられていて、クスッと笑えるセリフも多くありました。イタリア系のボーイフレンドができたことを知って、エイリッシュの女友達が「その人、ママのことや野球の話をする? え、しないの? じゃあ、キープよ」とか。水着の着替え方がニューヨークとアイルランドでは違うとか。

1952年が舞台で、トニーとエイリッシュが一緒に見に行った映画が「雨に唄えば」。このころの若者はとにかく、結婚することが一大イベントだったようです。独身の年頃の女性は毎週のようにダンスパーティに行って、「良い人」を探すのですね。この当時の世相がよく表現されています。そしてお洋服の色がきれい。アイルランド出身の女性の物語ということで緑がたくさん使われています。黄色も印象的でした。私が初めて、緑がアイルランドの色だと知ったのは大学生の時、ホームステイ先の家族がセント・パトリックDay(3月17日)に、全員緑のお洋服を着ていて、何だろうなあ、と思ったものです。今思えば,アイルランド系の家族だったのかもしれません。

後半、故郷のアイルランドを訪れたエイリッシュに思ってもいなかった人生の展開が待っています。このあたりから、観客はドキドキものですよね。いったいどうなるんだ、と。街の人たちもみんなそっち方向に期待しているみたいだしね。友人の結婚式に出席したときに、近寄ってきてエイリッシュを冷やかすおばあさんがおかしかった。ニューヨークの女子寮の寮長にしても、わきを固めるべたランの演技は映画に奥行きを与えますね。

最後のシーンでは、2回観て2回とも泣いてしまった。
私の大好きな映画、「恋のドッグファイト」に似てるんです。どちらも、待ってるほうが、近づいて抱擁するのですね。この時のエイリッシュのお洋服もかわいいです。


あー、ネタバレせずに説明するのが難しいです。

本来は、田舎から都会に出てきた女性の、成長と自立を描いた映画,ということになるのでしょうが、私にとっては、学はないけれど新天地のニューヨークに住む素朴で優しいトニー君と、大好きな故郷アイルランドに住んでいる,育ちの良い落ち着きのあるジム君の間で揺れ動く、賢いエイリッシュちゃんの話と観ました。

最後のほうで、I'd forgotten.といって、故郷の海の美しさと、故郷の人々の意地悪さを再認識するあたりは、田舎から都会に出てきた女性ならみんな一度は感じたことがある,エピソードなのではないでしょうか。

ただ、もちろんそれだけではなく、最初に私が涙ぐんでしまったのは、エイリッシュがアイルランド出身の年配の人たちを教会主催のクリスマス食事会のお手伝いをしたときに、お礼にと言って年配の男性が歌うシーンです。古いアイルランド語なのか、意味は全然わからないのだけれど、心に染み入る郷愁を誘う歌で、音楽って万国共通だなあと思いました。私の大好きな「ダニーボーイ」もアイルランドの曲だし。アイルランドの音楽、なんか好きかも。

それと、脚本がニック・ホーンビーで、これまた私の大好きな「17歳の肖像」の脚本家でもあるのですよね。ニック・ホーンビー,好みかも。

「ブルックリン」,お勧めします。

by oakpark | 2016-12-21 21:44 | 映画 | Comments(0)

映画『ディーン、君といた瞬間』   

今回は、伝説のハリウッド大物スター、ジェームズ・ディーンと彼を撮影したカメラマンとの数日間を描いた映画「ディーン、君といた瞬間」のことを書こうと思っているのですが、
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「ディーン、君といた瞬間」(LIFE, 2015) 監督:アントン・コルベイン 出演:ロバート・パティソン、デイン・デハーン

その前に、ちょっと個人的な感傷話を。
15年間乗った車がついに廃車になることになりました。ファミリー用の車で、さんざん子供たちを乗せてあちこちに行った車です。15年前といえば、今大学4年の息子が小学校の1年で、私は久しぶりに仕事を始めていました。それがあまりうまくいかず、ストレスを抱える毎日で、気晴らしにと観始めたのが映画でした。 最初にはまったのが、リヴァー・フェニックス。彼の何となく寂しそうなたたずまいに惹かれました。次にはまったのが、ロックバンドクイーンのフレディ・マーキュリー。そしてエルヴィスです。一度ファンになると、徹底的にその人のことを知りたくなる私は、いろいろな文献(日本語も英語も)にあたったものです。youtubeもなかったしネットもあまり情報はなかったので、たくさん散財していろいろ調べました。リヴァーのおかげでvegan(ヴィーガン 極端な菜食主義者)という言葉を知ったし、フレディーのおかげで flamboyant (派手な、ホモの)という単語を知りました。エルヴィスでは vigil (夜を徹しての祈り)とかね、いろいろ知りました。私のサブカル系の情報は、ほとんどこの3人から派生したものといっても過言ではありません。この3人から、いろいろ興味の幅が広がっていきました。 思えば、なかなか良い3人の組み合わせではありませんか。歌手になりたかったのに俳優になった1970年生まれのリヴァー、俳優になりたかったのに歌手になった1935年生まれのエルヴィス、そして1946年生まれのフレディです。フレディは何になりたかったのかなあ。すごく歌手になりたかったわけでもないような気もします。

3人の子の子育ての傍ら、映画や音楽に興味を持ち、コンサートやイベントにも行くようになって15年ですよ。今回廃車になったこの車とともに趣味に力を注ぐ変な主婦の人生を歩んできたような気もします。15年のうちの後の10年はエルヴィスファンの10年。今年の10月でファンになって丸10年が経つのです。

エルヴィスの時代や、エルヴィスに関係した人が出ている映画はまず迷わず観ます。そして今回、絶対見なくちゃと、レンタルショップで即手に取ったのが、「ディーン、君といた時」です。ジェームズ・ディーンといえば、エルヴィスが憧れた俳優。誰も言ってるの聞いたことないけれど、エルヴィスの映画デビュー作「やさしく愛して」なんて、ぜったい「エデンの東」のジェームズ・ディーンの演技を意識していると思いますもの。どちらも兄の彼女を取る弟の話だもの。演技レベルは全然違いますが。インタビューで「あなたはジェームズ・ディーンを目指しているのですか」と聞かれた21歳のエルヴィスは照れたように笑って「そんなこと考えてないよ。ジミーは天才だから」と答えてました。本心でしょうねえ。「理由なき反抗」で、ジェームズ・ディーンと共演したナタリー・ウッドと知り合って、メンフィスに招待し、バイクの後ろに乗せて走った時は誇らしかったと思います。

この映画、ジェームズ・デイーンの映画というより、ジェームズ・ディーンを撮ろうとしたカメラマンの話です。原題も「LIFE」。カメラマンのデニス・ストックが撮った写真を売り込んだのがLIFE誌だったから、このタイトルなのでしょう。気難しいというか、変わり者のディーンを撮り、LIFEが買ってくれるような「魂のこもった」写真にするのは、なかなか大変だったようで、ポーズをとらせるような、とらせないような、自然で、それでいて、ジェームズ・ディーンらしさがにじみ出るような写真、というのはねらってもなかなか撮れないものなのでしょうね。マディソン・スクエアでなんとか撮った、黒っぽいロングコートを着たジミーが肩をすくめくわえたばこで、例の上目遣いの表情で、こちらに歩いてくる写真は、なかなかいいなあと思います。
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この男の子は誰なのかしら。
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この密着撮影形式って、昔はよくあったのか、前にも書きましたがエルヴィスにもアルフレッド・ワートハイマーというカメラマンが、まさに密着して写真を撮りました。テレビ出演したニューヨークから故郷のメンフィスに帰り、家族や友人とくつろぎプールでふざける写真など、かなりの量の写真を撮っています。その辺はエルヴィスは大らかで、というか当時のエルヴィスは「有名になりたい」気持ちも普通にある若者だったので、どんどん撮らせていました。

しかし、ジミーの場合は、そんなfameには全然興味がないわけですよ。興味があるのは演技だけ。だから、なかなか自然な写真が撮れない。デニスは、妻や子どもからのプレッシャーと仕事のはざまで苦しみながらも、なんとか這い上がってジミーの写真を撮ります。そのあたりを、「トワイライト」のロバート・パティソンががんばっています。吸血鬼の彼しか知らなかったので、普通の人間だーと思いながら観ました。

そして、ジミーを演じたディン・デハーンは、なかなかのチョイスだと思いました。もう少し頬がこけたらもっとよかったかなあ、と思いましたが。この俳優さんのことは、前に観た「キル・ユア・ダーリン」で美貌の詩人ルシアン・カーを演じていて、同性を狂わす美貌と雰囲気だなあと思って目をつけていたので、今回のジミー役も納得です。「キル~」では、「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが、伝説の詩人アレン・ギンズバーグを演じています。

この映画を観るまで知りませんでしたが、ジェームズ・ディーンはインディアナポリスの出身で、農器具をもって農作業をする姿が似合う男だったのですね。地元の高校のパーティに誘われて行ってしまうような気さくな人でもあったのですね。ど近眼で、大きな眼鏡をかけてカッコつけない男だったのですね。「故郷に帰ろう」という詩を朗読したのに、二度とインディアナポリスに戻ってくることはなかったのですね。 24歳なんて、本当に早すぎますね。でも

We'll Never Forget You, Jimmy!


そして、なぜか、私が大好きなエルヴィスのこの曲を貼らせていただきます。ジミーさん、あなたにあこがれたこの青年がのちに大物歌手になったのですよ。fameもforutuneもいらない。君さえいればいい、という歌。 ジミーさんにぴったりです。

by oakpark | 2016-08-31 23:19 | 映画 | Comments(4)