映画「夜の大捜査線」   

私がはじめてシドニー・ポアチエという俳優さんの名前を意識したのは、リヴァー・フェニックスの5本目の映画「リトル・ニキータ」を見たときでした。この映画のレビューは「リヴァーが『あの(大スターの)シドニー・ポアチエ』と共演!」というような書かれ方をしていて、その当時は『あの』ってどういうなのかな、そんなに有名な俳優なのだろうかと思っていました。

その後、以前に観ていた『招かれざる客』の黒人青年役はシドニー・ポアチエだったと知り、ポアチエが黒人としてはじめてメジャーになった俳優だということも知りました。けれども、彼がどうして、どのように偉大なのか、なぜスターになったのかについてはあまりよくわからなかったのです。「リトル・ニキータ」ではそれほどインパクトはなかったし。

『夜の大捜査線』を観て、なるほど~、確かに魅力があるな、と思いました。まずスタイルがよくスーツが似合う。鋭い、知性あふれる表情は緊迫感があり、映画の画面をびしっとしめる存在感を醸しだしていました。この映画の監督、ノーマン・ジュイソンの技量もあるのかもしれません。ストーリーとしては奇抜なところはないのですが、なんともいえない緊張感のある、ドキドキ感のある映画でした。『リトル・ニキータ』とえらい違いやわ(爆)。こっちのほうがシチュエーション的にはシリアスなのに。 映画って撮り方次第だな~って思いました。

ストーリーは、
故郷に帰るため、深夜に、アメリカ南部のある町の駅で電車を待っていた黒人青年、ヴァージル(シドニー・ポアチエ)が、その晩その町で起きた殺人事件の容疑者として連行されてしまいます。このシーンがまず衝撃的です。60年代半ばの映画ですが、黒人だというだけで何の尋問も受けずに犯人扱いされてしまうのですから。 そういう時代だったのでしょうか。南部ですし。 しかしその後ヴァージルが都会から来た有能な刑事であるということがわかり、その田舎町の警察署長(ロッド・スタイガー)とタッグを組んで真犯人を探すことになります。そしてその後、有能な都会出身の洗練された黒人と、田舎町のうだつの上がらない白人との対立と友情と呼べなくもない感情への推移、が実にさりげなく描かれていきます。原題は 「In the Heat of the Night」、主題歌はレイ・チャールズが歌っているようです。 まさに画面から 'heat'(熱気)が伝わってくるような、じっとりした展開で、同時に人種間の緊張、そして真犯人は誰かの謎解きなどが盛り込まれ、観るものをひきつける要素がいくつもあって飽きさせない映画でした。やはりこういう映画を名作というのでしょう。アカデミー賞の作品賞、主演男優賞などをとっているようです。

シドニー・ポアチエのほかの作品では『暴力教室』、『野のユリ』、『いつも心に太陽を』が観たいのですが、近所のレンタルショップにないのです。 こういう、知る人ぞ知るの名作を置いて欲しいなあ。海外TVドラマはほどほどにして。。。 いつかテレビで放映されることを期待しようっと。
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by oakpark | 2008-04-12 00:18 | 映画 | Comments(14)

Commented by Kaz. at 2008-04-13 14:02 x
黒人エリート刑事と、うだつの上がらない白人との対比が面白いですよね。
サスペンスの名作ですよね、コレは~~。(・ω・)bグッ
Commented by June at 2008-04-13 18:22 x
★ kaz.さん
やはりご覧になっていますね~♪
そそ、「サスペンスの名作」ですよね。「サスペンス」ってまさにこういう映画のことを言うんだ!と思いました。 血がどばっとでるとか、銃撃戦があるとか、そういう派手なシーンはないのに、ドキドキさせる手法と俳優の存在感。「天国と地獄」でも同様に感じました!
Commented by June at 2008-04-13 18:22 x
★ kaz.さん
やはりご覧になっていますね~♪
そそ、「サスペンスの名作」ですよね。「サスペンス」ってまさにこういう映画のことを言うんだ!と思いました。 血がどばっとでるとか、銃撃戦があるとか、そういう派手なシーンはないのに、ドキドキさせる手法と俳優の存在感。「天国と地獄」でも同様に感じました!
Commented by nandakanda46 at 2008-09-04 18:05 x
juneさん、では「手錠のままの脱獄」を観ないとだめですね。私生活でも仲が良かったR・ウイドマークとの「長い船団」は観なくてもいいかも。しかし観るリスト一杯のようですね。たいへんだ~。
Commented by June at 2008-09-04 23:22 x
★ nandakanda 46 さん

>「手錠のままの脱獄」
あ、この映画、ポアチエを調べているときに出てきたように思います。白人の人と一緒に手錠につながれて脱獄して行くお話しですよね。やはり、ポアチエといえば、人種差別がらみの役が多かったのですね。それから行くと、今の黒人俳優たちは、そういう枠を超えて大活躍をしていますね。ポアチエが道を開いたといえるのでしょうね。

リスト、いっぱいです~(笑)
Commented by nandakanda46 at 2008-09-05 00:07 x
ポワティエ(言いたくないけど反面、世渡りは上手い)以上に黒人俳優の社会的地位を高めた俳優に「ウッディ・ストロード」がいました。「リバティ・バランスを撃った男」、そうそう「スパルタカス」ではカーク・ダグラス相手にバトルしたと言った方が解り易いかな。そう言った過去の偉業の上に今のW・スミスやM・フリーマンがある訳です。
Commented by nandakanda46 at 2008-09-05 08:06 x
お早うございます。
また言葉足らず。「ウッディ・ストロード」は俳優のみならず『映画産業にかかわら黒人』の地位を高めたと言うべきでした。その貢献に対し何か受賞しましたね。
Commented by June at 2008-09-05 23:14 x
★ nandakanda 46 さん

>ウッディ・ストロード
この俳優さんの名前は聞いたことがないです。「リバティ・バランス~」も「スパルタカス」もまだ見ていないので。ただし、「リバティ~」は今後見たいと思いますが、「スパルタカス」はどうかなあ。。。。 史劇はチョイ苦手。ギロチンとかでてきたりするし~。

>ポワティエ
世渡り上手っていうのは、白人に取り入るのがうまかったって事なのでしょうか。奥さんも白人ですよね。
Commented by nandakanda46 at 2008-09-06 01:18 x
史劇にギロチンは99.99%ないからドンマイ(笑)。ギロチンがまじ人の首を切り落とすのはマックイーンの「パピヨン」、でも秀逸。ポワチエは青春冒険映画の金字塔「冒険者たち」のジョアンナ・シムカス(シミカスではないよ)をかっさらった!。んちくしょー。
Commented by June at 2008-09-06 19:35 x
★ nandakanda46さん

史劇にギロチンなかったでしたっけ? 私何かの映画で(タイトルを忘れました)、ギロチンシーンを見てしまったのですよ。突然のことで目を閉じることができませんでした。 そうきそうだとわかっていたら目を閉じるんですけれどね。
「パピヨン」はそういう映画だったのですか~。これも見ていないんです。70年代の映画をもっと見なければ。

>冒険者たち」のジョアンナ・シムカス
これは知りませんでした。
「冒険者たち」はよくタイトルは聞きますが、まだ見ていません。アラン・ドロンですよね! 60年代のアラン・ドロンはチョー美しいですね。と言うことはポアティエの奥さんはフランス人? 
Commented by nandakanda46 at 2008-09-06 20:03 x
「史劇にギロチン」??、あったかな~。元々はギロチンはフランス又は自治領だし日本で言う史劇って古代ローマとかキリストがらみだし何だろう、仲間に聞いてみるか。シミカスおっとシムカシはカナダです。いきなりフランス映画で冴えましたねぇ。「冒険者たち」観ないとだめね。それにしても20以上も離れたポワチエと。私も頑張らなくっちゃっ。
Commented by nandakanda46 at 2008-09-06 20:13 x
文字数を気にしていると言い忘れありました。「パピオン」は冒頭のギロチン・シーンがせいぜい数秒だから我慢して観なくては。勿論「大脱走」が人気No.1娯楽作品は認めますがこれは「老人脱走物」でそんじょそころとは「格」が違う。音楽も美しい。
Commented by nandakanda46 at 2008-09-06 23:28 x
仲間の意見をまとめると史劇はキリスト生誕前後~古代ローマくらいまでで18世紀にフランスで発明されたギロチンは時代が全く相違するから残念ながら史劇にはギロチンは出て来ません。でも面白そうだから題名を思い出したら教えて下さい。
Commented by oakpark at 2008-09-07 00:51
★ nandakanda 46 さん

お仲間に聞いてくださったのですね。ありがとうございます!
思い出したのですが、史劇ではなくて、「ホーン・ブロワー」という、18世紀から19世紀のイギリス海軍を描いたBBC製作のTVドラマで見た気がします。お友達に薦められたのですが、なかなかおもしろかったです。
そっか、ギロチンはフランス革命頃に発明されたのですね。ギロチンじゃなくて首吊りシーンもいやです。「グラディエーター」にも出てきましたよね。

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