SAYURI   

ずっと観たいと思っていた映画「SAYURI」を観ました。原作本 Memoirs of A Geisha を先に読んでいたので、映画化されたと聞いて、いつかは観なければ。。。と思っていました。
なぜ原作本を読んでいたかについては、後述します。

この映画、私は、楽しめました。かなり良かったと思います。豪華絢爛で美しく、ハリウッド版の日本(あるいは日本のようなもの?)と考えれば、一見の価値があると思います。衣装も豪華、カメラワークも芸術的。視覚的に楽しめる映画でもあります。


なんといってもまず、SAYURIを演じるチャン・ツィイーの可憐な美しさがすばらしい。難を言えば、ちょっといかり肩かな。首は長くてきれいですが。あれでもう少し肩が下がっているともっと着物姿が美しいと思う。子役の女の子が、チャン・ツィィーに似ていて、これまたかわいらしい。よく、こんなにぴったりの子を見つけましたね~~。彼女は日本人のようです。英語を練習したのかな。


私は、最初、このキャスティングを聞いたとき、なぜ日本人が演じないのだろう。きっと、日本にはハリウッド大作映画に見合う女優がいなかったのだな、情けないな、と思いました。調べると確かにそういう点もあったようです。ハリウッド映画に映画に出演するためには組合に所属していなければならないという問題もあります。私と同じように「なぜ?」と感じた人も多かったはず。でも、中国側からも、「なぜ?」はあったというのは少し意外でした。なんでも芸者を娼婦と勘違いし、中国人が日本の娼婦演じるということに対して、反日感情まで沸き起こったとか。


でも、映画を観終わって、チャン・ツィィーでよかったと思いました。なんたって、原作を書いたのがアメリカ人であるところからして、少しファンタジー的な要素があるわけですし。大体、青い目をした芸者さんなんていますか?しかも英語しゃべっているし、みたいな。これはこれとして、日本に似ているけれど、現実の日本ではない世界ととらえていいのではないでしょうか。髪型なんかも、本当の芸者さんのものと少し違うようですし。日本人が演じると、かえってその辺の現実離れした点に違和感を感じるかも。 

悪役、コン・リーは、さすがの妖艶さ。桃井かおりもいい味出していました。工藤夕貴は、原作本より華やかかも。原作本では、どんくさい、地味な子として描かれていたので。渡辺謙は、かっこいいけれど、英語のせりふは単調に聞こえた。まあ、難しい役どころです。原作では醜い男のはずのNOBUさんを、役所広司が演じています。こちらは特殊メイクでそれらしくしていましたね~。

さて、なぜこの原作本を読んでいたかというと、今話題のNOVAに関係があります(笑)

2年ほど前に、半年間ほど、NOVAに通っていました。英語で雑談することを目的としていた私は、太低、一対一のクラスをとり、好き勝手なことを講師に質問し、おしゃべりを楽しんでいました。友達にだったら聞けないようなちょっと大胆な(失礼な?)質問なんかもしたりして、結構楽しかったです。「どうして日本に来たの?」とか「カトリックとプロテスタントの違いを教えて」とか「なんで異性とルームメイトになれるの?」とか。。。。。 そして、あるカナダ人の女性でしたが、日本に来たのは Memoirs of A Geisha を読んで、とても日本に興味を持ったから、と言っていた講師がいたのです。とても面白い本で、一度日本を見てみたかった、とそんな風に語っていたと思います。外国人を日本に来させるほど魅力的な本ってどんな本だろうと、気になって、購入してみた、というわけです。読んでみて、まず、アメリカ人が、芸者の世界を、これだけ詳しく書いたということに驚きました。芸者のしきたりから、女同士の確執、mizuage にまつわる入札(そんなもの本当にあったのでしょうかね~)、読んでいて、少し気分が悪くなったりもしました。それほどリアルで、説得力のある小説でした。所々、日本人の感覚ではないな、と思う箇所もありましたが。 着物からのぞくうなじが、スカートから出ている足のようなものという表現には、ちょっと???でした。


そういえば、その後NOVAの先生たち、どうしているかな~~。田舎から来ていている人もいて、日本の人の多さ、にぎやかさにびっくりしていたなあ。 アレックスやショーンのような、イケメン先生もいたなあ。

というわけで、映画を観ながら、NOVAの先生に思いをはせていました~。
しかし、これを、日本と思わないでよ!

by oakpark | 2007-11-07 13:49 | 映画

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