本「ヒタメン 三島由紀夫が女に逢う時」 岩下尚史 著   

毎日、いろいろ書きたいことは沸いてくるのですが、なかなか時間が取れません。今日は、少し前に読んだ本の紹介。

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先日、と言っても少し前ですが、たまたまテレビで三島由紀夫を扱っている番組を観ました。「戦後史証言プロジェクト 日本人は何を目指してきたのかです」 
三島由紀夫といえば、何冊か著作を読みましたが、難解で、なんで1ページの間にこんなにたくさん知らない日本語があるの~?というかんじで、(たしか「豊饒の海」を読んだとき)、どんだけ、頭のいい人なんだ、という印象。そしてもちろん、どうしてあんなふうにこの世を去ってしまったのか、また、やはり、同性愛者なのだろうか、といろいろ昔から興味はあったのですが、あえて調べたりすることはありませんでした。今、ウィキペディアを開いてみると、ものすごい量の情報が書かれています。今度時間のあるときにゆっくり読んでみたい。

この本のことはお友達が教えてくれました。面白いよ、と言われ、すぐに図書館で予約しました。確かに面白かった。どんどん読んでしまいました。内容としては、三島由紀夫、本名平塚公威が1959年から3年か付き合った女性、豊田貞子さんが三島由紀夫との思い出を語る部分が8割、そして、実はこちらのほうが面白かったのですが、三島由紀夫を子どものころから知っている友人の女性、湯浅あつこさんが、貞子さんの証言を裏付けたり、三島由紀夫という人物そのものを語る部分が残りの2割という構成になっています。実はそんなに驚くような話はなく、結構私が三島由紀夫に持っていたイメージと重なる部分は多かったです。読んでいて、やっぱりね、、、と思いました。

ただ、二人の女性が口をそろえて「三島由紀夫ほど良い人間はいない」と言っているのはちょっと意外でした。貞子さんが「付き合っていた3年間の間に、一度でもいやな思いをしたことがない」と言えば、湯浅あつこさんは「公ちゃんほど良い人間はいない」と言い、「同じ日本人として誇れる人物」と言う。17歳で亡くなった妹のことをとても愛していたというエピソードや、母が祖母に溺愛されていたというエピソードにも興味を持ちました。 文壇を嫌い、友人はいなかったと本人は言っていたそう。人気作家となった石原慎太郎や、親友だったという黛敏郎が女性にもてているのを見て、嫉妬し、それを口に出していたとは、かわいらしい面もあったのですね。そういえば、また、エルヴィスがらみだけれど『生まれ変わったらエルヴィス・プレスリーになりたい』と言ったとか?。 同性愛者なのかなと思っていたが、そうではなく、男女を問わず、愛情深く、また愛を求める人物だったのではないかな。そんなふうに、優しくて、気の小さいところ持った青年だった三島由紀夫がなぜ日本国を憂い、ああいう大胆な行動に出たのだろう。 これについてはまた別の機会に調べることにしよう。

とにかく、面白い本でした。特に湯浅さんの証言部分が秀逸。湯浅あつこさんはロイ・ジェームズの奥さん。ああ懐かしい。日曜の朝にラジオの番組を聴いていたなあ。

あと、「ひためん」というのは能楽用語で、漢字で書くと「直面」。面(おもて)を着けずに、素顔であること。 この素顔もまた、面のひとつと考えることから、こう呼ばれているそうです。

今回、再び三島由紀夫に対する興味がわき、まだ読んでいなかった「仮面の告白」と「愛の渇き」を購入しました。いつ読めるかなあ。友達は「音楽」というのが面白かったと言っていたけれど、今調べると、なんて内容だあ。 そういえば、三島由紀夫は付き合った女性とあった出来事をかなりの部分、小説に使っているようです。小説家と付き合うのって考えものね。

by oakpark | 2015-03-23 23:34 | | Comments(0)

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