久しぶりにシェイクスピア   

久しぶりにシェイクスピアを読みました!
といっても、オリジナルの戯曲形式の読みにく~いバージョンではなく、阿刀田高さんのやさしく解説してくれているバージョン。これです。
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なぜ突然シェイクスピアなんぞを読もうと思ったかというと、きっかけはこのときにも書きかした小学校での朝の本読みなのです。去年度に続き、次女が6年生になった今年度もやっています。去年も書きましたが、朝の本読みのお母さんボランティアは年々減ってきています。特に高学年ではなかなか集まらないのが現状です。かく言う私も今年も立候補はしなかったのですが、なぜか去年と同様、担当のお母さんに道でばったり出会ってしまい頼み込まれてしまいました。これ、不思議なのです。このお母さんにはそのとき以来道で会ったことはないのです。なぜか、4月の図書ボランティア募集の時期に出会うのですよ。不思議だわ。 というわけで今年も引き受けてしまったのですが、次女のクラスのボランティアは4人。この一年で、3回本読みをすることになってしまいました。 まず1回目は星新一SFを読みました。6年生なのでいろんなジャンルに興味を持つ頃かなあと思って。でもちょっと難しかったみたい。2回目は絵本にしようと思い、SFとは真逆のノンフィクションにしました。で、少し調査をし、選んだ本が「ローザ」という絵本。1955年にアメリカのアラバマ州でバスボイコット運動を引き起こし、それをきっかけにキング牧師を中心とした公民権運動が起こったことから『公民権運動の母」と呼ばれたローザ・パークスのことを書いた絵本です。これはなかなかよかったと次女も言ってくれました。そして先日あったラストの三回目。何にしようかなあ~と考え、そろそろ思春期に入る子供たちに、恋愛モノでもよんじゃろかな、と思いついたのです。ただ、思いついたはよかったけれど、小学生が読むのにぴったりの〈恋愛モノ〉が思いつかない。今リバイバル中の『ノルウェイの森』なんて無理だろうしねえ。 というわけでふと思いあたったのが、ありきたりだけれど、『ロミオとジュリエット』。で、こんな本を図書館で借りてきました。
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この、世界少年少女文学全集の『ロミオとジュリエット』には、シェイクスピアの代表作10篇ほどが子供向けにやさしく書いてあるのですが、ぱらぱらと読んでみると、長いお話をほんの数ページにまとめてあるので、つまらないことこの上ない。登場人物の名前をあげ、何が起こったかを簡単にまとめているだけ。たとえば『ロミオとジュリエット』では、あの有名な「おお、ロミオ。あなたはなぜロミオなの? バラはバラという名前でなくてもいい香がするでしょう。だからロミオという名前を捨ててもあなたはあなたのまま」 というせりふさえない。 バルコニーから愛を語りましたとさ、くらいにしか書いていない。これじゃあつまらないなあと思い、結局『ロミオとジュリエット』はあきらめて、家の本棚から、『星の王子さま』を見つけて、私が一番好きな、王子さまときつねとのシーンを読みました。「友達になるには長い時間が必要なんだよ」とか、「一番大切なことは目に見えないんだよ」とかの含蓄のあるフレーズがあるシーンです。これはなかなか子供たちにしみたように感じました。ひとりよがりかもしれないけれど。家にあったのは内藤 濯さん翻訳のものではなく、河野万里子さん翻訳のものでした。これ。
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で、本読みではあきらめたシェイクスピアですが、そういえば、シェイクスピアの有名な作品のあらすじをあまりちゃんと知らないなあとふと思い当たりました。でも、いまさら、あの膨大な作品をいちいち読んでいるヒマも気力もないし。それなら、以前に購入していた阿刀田高さんの本をここらで読もうと決心したのでした。 期待通り、うまくあらすじと読みどころを解説してくれていました。この本で取り上げられている作品は 「ハムレット」「ロミオとジュリエット」「オセロー」「夏の夜の夢」「ベニスの商人」「ジュリアス・シーザー」「ヘンリー四世」「ウインザーの陽気な女房たち」「リチャード三世」「マクベス」「リア王」でした。 これだけあれば十分でしょ。 「読むだけですっきりわかる」シリーズを書いた後藤武士さんも シェイクスピアは教養人の必須アイテムだと言っていましたっけ。 教養人になんて、逆立ちしたってなれないけれど、何とか少しでも教養人とやらに近づくためにはやはりシェイクスピアは避けられない。 でも、いまひとつ、ストーリーがこんがらがるのですよねえ~。それにホラーかというくらい人も死ぬし、納得いかない筋書きもあるし(『ロミオとジュリエット』の眠り薬のくだりなど)、いまひとつ好きになれないような気もするのですが、やはり偉大な作品群なのですよね。みなさんは、シェイクスピアお好きですか? 写真の2冊の本を借りているときにたまたまうちに来た友達は、大学の卒論でシェイクスピアをやったそうで、「この顔見たくもないわ」とはき捨てるように言っていました。よほど悪い思い出があるのでしょうね~。

阿刀田高さんの本で知った最大のことは、ひとごろしいろいろ。 
つまり、シェイクスピアは1564に生まれ、1616年に亡くなったということ。覚えやすくていいわ。

by oakpark | 2011-02-01 23:26 |

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