映画「フローズン・リバー」   

今年最初の映画館で観た映画です。

*「フローズン・リバー」(Frozen River) 監督:コートニー・ハント 出演:メリッサ・レオ 他
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この映画はサンダンス映画祭でドラマ部門のグランプリを受賞しながら、地味な映画のためかなかなか日本で買い手がつかず、映画館のシネマライズが直接買い付けたそうです。世界各国で賞賛されているのに日本では未公開、という事体を避けたかったためシネマライズが人肌ぬいだとか

なるほど、日本で名の知られている有名な俳優は出ていないし、「不法入国」という題材も日本ではあまり馴染みが無い。ニューヨークの最北端、カナダとの国境地域を舞台にしていて、全体に暗いトーンの風景が続く映画。買い付けてもヒットしないと思われてもしかたないかも。でも、日本の映画ファンをなめたらアカンぜよ。結構お客さん入っていましたよ~。年配の方も多い。年配の映画ファンも多いですね。私はきっと「アバター」より好きだ(見てないけど・笑)。

ドラマ性、ミステリアス性、どきどき感、そして安堵感がほどよく入り混じった映画で、最後まで飽きることなく集中して見ました。途中、あ~どうなっちゃうんだろう。最悪の事態になるんじゃないか?と心配しましたが、なんとか未来に希望を持てる方向に収まっていき、ほっとしました。映画はやはり、このように終わってくれないと楽しくないです。もちろん、悪いことは悪いでほったらかしにしないで、ちゃんと落とし前をつけてくれた点も良かった。

な~んて書くと、どんな映画かさっぱりわからないと思いますが、興味のある方はぜひご覧になってくださいね。簡単に解説すると、ギャンブル好きの夫に家の購入資金を持ち逃げされた白人の女と近くに住む先住民のモホーク族の女が、一人は息子のために大きい家を買う資金、もう一人は義理の母親に奪われたわが子を取り戻すための資金を得るために、不法入国の手助けという犯罪に手を染めながら徐々に友情のようなものを築いていく物語。「フローズン・リバー」というタイトルは、国境を越えるルートが凍った川だから。

いたるところに伏線というか、のちの物語の展開に影響を及ぼす出来事がちりばめられていて、どきどき感が募ります。凍った川を車で渡るという行為も怖いし。主役の、子ども思いで熱い心を持った(でも銃をぶっ放すのはイカンぜよ)白人の母親もよかったけれど、さらに印象深かったのが先住民モホーク族の女。どこにでもいる姉ちゃんふうの容姿がリアル過ぎて、途中まで主要登場人物だと気づかなかったくらい。いつも不機嫌そうで愛想が悪い。こっちとしても、感情移入していいのかどうかわからない。表情が無くてフツーすぎるから。演技なのか素なのかもわからん。まあ、演技なのでしょうけれどね。こんなに「華」のない主要人物というのも珍しいですよ。最後わずかに微笑んでくれてちょっとだけ心がなごみました。あーこの人にも感情があった、と思ったもの。他には、最後のほうにチラッと出てくる保安官は怖そうだけれどいい人。白人の女の息子たちは、反抗期真っ盛りの高校生のお兄ちゃんも、いたいけな幼児の弟も、表現方法は違うけれどお父さんお母さんが大好きなんだなあ。子どもは本当に親が好き。そして親は、子どものためなら何でも、いけないことでさえ、してしまいそうになる。人は、「正」の感情、「負」の感情、「愛」や「憎しみ」、その他いろんな感情で動かされているんだなあと、思いました。 人の行動を決めるのは「思い」なんですね。

最後、うまいぐあいにすっぽり納まった感もありますが、そこは映画なのでそれくらいは仕方が無い。とっても良い映画だと思いました!

by oakpark | 2010-02-03 00:34 | 映画 | Comments(8)

Commented by nandakanda46 at 2010-02-03 01:14 x
お~、そうですか、良いですか。
先週、これにするか「ラブリーボーン」にするか迷いの助。連れがラブリーが良いと言うから。あの映画祭受賞作品好きですよ。
では、週末には。そうそう「アバター」ほど劣悪な映画って滅多にないから心配要りませんよ。
Commented by June at 2010-02-03 22:46 x
♪ nandakanda さん

はらはらどきどきしながら見入ってしまいました。
「ラブリー・ボーン」は、やはり、彼女を天国に送ってしまうその事件が気になりますね。交通事故とかではだめだったのかしら。 その部分で二の足を踏んでしまうかも。

この映画は全く予備知識を持たずに観たので、純粋に驚きの連続で楽しめました! つらい部分もありましたが。
Commented by yaya at 2010-02-04 23:57 x
そういえば不法入国を扱った作品ってことで新聞で読んだ覚えが。
でも地元の映画館では観られないなぁ(^_^;)
Commented by June at 2010-02-05 00:27 x
♪ yaya さん

アメリカっていう国はそんなにみんなが行きたい国なのでしょうかねえ。カナダでもいいやんかとも思いますが、カナダからアメリカに不法入国する人たちを手助けして収入を得る人たちの話です。

>でも地元の映画館では観られないなぁ
DVDで十分だと思いますよ。yaya さんお薦めの映画も観たいと思いつつ、まだ観てないです。この映画は映画好きのお友達に誘われました。なかなか良い映画でよかったです~。
Commented by Kazue at 2010-02-07 07:28 x
今日は これは面白そうな映画ですね 横浜にきたら(ジャック アンド ベティ辺りに来ないかな)見に行きたいです でも 不法移民の手助けをするお話でも こちらは「家族の絆」みたいなものが主題なのかな?以前見た ケン ローチの映画とは大違いな気がします(ケン ローチだからしょうがないか)

 
Commented by nandakanda46 at 2010-02-07 23:44 x
凍てつく中、いや、強風の中、観ました(笑)。
強きもの、そして、美しきもの、それは母親也。サンダンス受賞作品、好きです。
Commented by June at 2010-02-07 23:45 x
♪ Kazue さん

こんばんは~。Kazueさんのように映画に詳しいお友達に誘われて観にいった映画です。そうですね、途中、つかまりそう~、割れそう~(?)などいろいろなどきどきがありますが、「家族の絆」を描いた映画だと思われます。 ケン・ローチはなんという映画なのかな。「麦の穂~」のようにひりひりとつらい映画なのかしら~。
この映画は新人の監督の作品のようです。これから全国を回るみたいなので、評判が良かったら、横浜にも来るかもしれませんね。
Commented by June at 2010-02-08 00:16 x
♪ nandakanda さん

ご覧になりましたか! 昨日、今日と東京地方が風が強くて寒かったですね。ご苦労様です。

でも、この映画は、寒い2月に観るのにぴったりですね。 サンダンス映画祭の受賞作品には一定の傾向があるのかもしれませんね。他の映画も観てみたくなりました。

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