最近読んだ本   

最近読んで面白かった本と興味深かった本を紹介します。
まず、これ。
e0123392_234727.jpg

これは、本当に面白かったです。「笑った」という意味での面白さ。向井万起男さんの笑いのセンスは私と相性よかったみたい。去年、藤原正彦のエッセイを読んで以来の感動です。夫に勧めると、夫もはまり、現在彼は「君についていこう(下)」を読み終わり、「続・君についていこう」も買う!と張り切っています。長年一緒に暮らすと笑いのセンスも似てくるみたいで、ここのところは意見が一致しています。普段は全然趣味が違うけど。

向井万起男さんのことは、朝日新聞に連載中の「大リーグが好き!」の筆者ということもあり、なんとなく気にはなっていました。で、最初に読んだのが、一番左の「ハードボイルドに生きるのだ」です。これはおもしろい!と思って、最新作の「謎の1セント硬貨」を読んだのですが、これまたばかばかしくも面白い本なのです。万起男さんの最高傑作じゃなかろうか。この本は、万起男さんが、宇宙飛行士の奥さん、向井千秋さんと一緒の時間を過ごすために、何度もアメリカを訪れ、滞在するうちに不思議に思ったことを、どんどんメールで質問をしたり、調査したりして、疑問を晴らそうとした行為の記録のような書。こんなこと気にする人いるの?ってな話ばかり。ほんと笑える。たとえば、アメリカ人は祭日でなくても星条旗を飾るのが好きだけれど、TOYOTAの販売所がひときわ巨大な星条旗を掲げているのは、アメリカという自動車産業の盛んな国で商売をさせてもらっている負い目からではないかとマッキー(ついついこう呼びたくなります)は考え、TOYOTAのアメリカ営業所の連絡先を調べでメールしちゃうのですよ。でまた、親切な答えが返ってきているのです。こんなふざけた質問にまじめに答えてくれるアメリカ人もユーモアがあるわあ。そうそう、私がアメリカに興味があるのは、こういうユーモア精神があることと、大国なのになんだか子どもっぽいところかもしれない。包容力もあるけど、未熟なところもあるっていう不思議な存在感。ヨーロッパのように大人然としていないところが面白いと思う。マッキーはほかにも、アメリカのマクドナルドは、どのお店も、入り口から入って売り場まで行かずともトイレに行けるということを発見し、それを確認しようとしたりもしています。

質問のメールの最初には、必ずまず相手を持ち上げるって手法が笑える。「私は日本人です。私はアメリカの文化にとても興味があります」「私は、しょっちゅうウォールストリート・ジャーナルを読んでいる日本人です」などなど。ほとんどが真っ赤なうそらしいですが。 
そういえば、うちの夫もそういうのが得意で、昔、外国の歴史の教科書に興味を持っていた時期があったときに、サンフランシスコに出張があって(しかも初めての海外出張)、たまたま見つけた私立の女子高にもぐりこみ、「この学校はすばらしい学校と聞いています」と前置きしたあとに「ついてはこの学校で使用されている歴史の教科書を一冊譲っていただけませんか」と切り出すと、なんと相手はとっても喜んで一冊譲ってくださったらしいのですよ。うそも方便とはこのことか。。。

とにかく、マッキーこと万起男さんは、とっても文章のリズムがよくて、ユーモアのセンスがよくて、知識量が豊富で、そんでもっておかしな人なんです。合う人と合わない人がいるかもしれないけれど、夏の暇つぶしにはもってこいの本ですよ~。若田光一さんの帰還もあってタイムリーだし。この本を読むと日本人宇宙飛行士の日ごろの生活のことも少しわかりますよ。っていうか、どういう人が宇宙飛行士に向いているかってことかな。向井千秋さんはかわいくて魅力的な方です。あ、それと、私がマッキーを気に入っている別の理由は、彼がエルヴィスのファンでもあるってこと。ビートルズも凄いけれど、エルヴィスはもっと凄いなんてはっきりと言ってくれてうれしいなあ。


次に感銘を受けた本がこの二冊。
e0123392_0242687.jpg

左の本は妻が、右の本は夫が書いています。 恥ずかしながら、私は、社会人になるまで被差別部落の問題を知らなかった。教育関係の仕事に就き、勉強しなければいけない状況だったのだけれど、日々の生活や仕事に追われ十分に勉強できなかったという思いがあります。たまたまこの本を読む機会を得て、改めて日本という国が背負ってきた負の部分、そして健全な国として将来あるべき姿について少しだけ考える時間を持つことができました。本を紹介してくださった方に感謝したいです。ただ、小説仕立ての「太郎が恋をする頃までには」は、多くの方が感想に書かれているように(ネットでいくつか読みました)、エンディングに私も少し違和感を感じました。小説でも映画でも、エンディングはハッピーなほうがうれしいから。

さてつぎは村上春樹かな。

by oakpark | 2009-08-02 00:33 | | Comments(6)

Commented by willow42 at 2009-08-02 12:01 x
向井万起夫さんの本はまだ読んだことがないですが、あの方には興味がありました。
私も向井さんにメールし聞きたい。「なんでその髪型なんですか?」って。
疑問の内容が面白いですね。なんか気が合いそう(笑)
実は私もひと月くらい前にどうしても知りたいことがあって、
さる地方のお菓子メーカーにメールを出したのですが、完全に無視されました(笑)
その質問メールの出だしで、私もやっぱり相手を持ち上げましたよ。
「大変美味しくいただき、また注文したいと思っております」とかなんとか…。
Juneさんのご主人も、面白い人ですね。行動力もすごい!

被差別部落の問題は、ほんとうに難しい。
いろんな事情や利害が絡み合っていて…。
関東の人は、あまり実感しないみたいですが。
知ったためにかえって差別心が生まれてしまう場合もあるし…。
Commented by ユッキー at 2009-08-02 18:01 x
ずっと前に一冊だけ読んだ記憶があります。おもしろかった記憶が。向井千秋さんと結婚する前にお宅に伺ったときの話が書いてあったと思う。とにかく、あそこの家は食事の量が多かったって書いてあった・・・・やっぱり、宇宙に行くような女性は食欲も旺盛なんだナと思った。この3冊、おもしろそうです♪被差別部落のは住井すえとかって人のを読んだ記憶があります。知らなかったことが多かったです。
Commented by June at 2009-08-02 21:28 x
♪ willow 42 さん

お、willow さんも本のレビューみたいね。あとで読みに行きますね~。

ほんとほんと(笑)、なんであの髪型か聞きたいね~。 何か理由がありそうよね。空港でのボディーチェックで、必ず止められるそうですよ。あの人相と髪型だもんね。 ぜひ、真ん中の本を読んでみてくださいな。お貸ししますよ~。

お菓子メーカー、無視したの?けしからん。そのへんが日本人にユーモアが足りないところなのですよね。アメリカではまじめな回答からふざけた回答など、いろいろ来たみたいですよ。 そうそう、うちの夫、はったりがすごいの。いつだったかの海外出張でも、空港で日本人のおばさん観光客に突然トイレはどこ?と日本語で話しかけられ、I can't speak Japanese.と言ったらしい。おばさんたちの聞きかたが失礼だったんだって。でも、2秒後には「うそですよ」と言ったらしいが。

村崎太郎さんのカミング・アウトは勇気のいる行為だったでしょうね。こののりで野中広努さんの本も読もうと思っています。
Commented by June at 2009-08-02 21:36 x
♪ ユッキーさん

向井さんの本、読まれたのですね。ありましたよ、そのエピソード。千秋さんはものすごい量を食べるとか。で、洋服を全く買わないそうですよ。宇宙飛行士になったのは地球を外から見たらどう見えるかが知りたかったから。本当に無邪気でかわいらしい人なのですよ。 この本を読むと、ほんわかした気分になりました。

住井すゑさんの「橋のない川」を読まれたのですか。すごいです。あれ、長いですよね。私はまだ読んだことがないです。島崎藤村の「破戒」は本棚にあったので、たぶん読んだのだと思いますが、内容は覚えていないなあ。日本には、包容力のある国になってほしいなあと思います。
Commented by yaya at 2009-08-02 23:38 x
新聞の連載は時々読んでますよ~。そのメールで云々も読んだ覚えがあるわ。大リーグのことも詳しくてらっしゃるのよね。

最近Juneさんやこもさんのお陰で私にしたら珍しく図書館に時々足を運んでます。例の「アメリカ人は知らない。。。」の順番がまだまわってこない(^^;)
ではさっそくコレも検索してみるわ(笑)

>エルヴィスはもっと凄いなんてはっきりと
ほんとほんと!スカッとしますね~(笑)

>橋のない川
映画になりませんでした?加賀まりこが出てたような記憶が。。。違うかな?
Commented by June at 2009-08-03 13:30 x
♪ yaya さん

図書館に通われているのですね。
私も娘を連れて時々行きます。読みたい本がすぐに見つからないとストレスがたまるので、そういうのは買ってしまいます。万起男さんの本は課真ん中のもの以外は少し古いので、図書館のほうが見つかりやすいかもしれません。「ビートルズよりもエルヴィスが・・・」とあるのは左の本です♪

町田智浩の「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」葉、まだ回ってこないのですね。この人はかなりあくの強い人ですよ~。万起男さんの文章はほんわかします。

「橋のない川」の映画版は1969年と1992年のものがあるようです。どちらにも加賀まりこの名前はなかったです。長山藍子の名前がありました。
長い小説も映画で観ると2時間ですものね。機会があったら観てみたいです。

<< この夏の流行もの 映画「ビッグ・リボウスキ」(1... >>