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映画「ウルフ オブ ウォールストリート」   

もうすぐ丸8年終了、9年目に入る私のカルチャーセンター映画講座通いです。
その間、講師の先生が何度か代わり、現在は3人目でアメリカ人のピーター先生。 先生方それぞれ違ったセンスで映画を選んでくださっていて、毎回興味深い授業が展開されています。現在のピーター先生は、ご自身が映画製作にもかかわったことがある関係で、映画を作る側の観点に立った内容の授業も多いです。

さて、今回のテーマは 'Things Are Never What They Seem' 「見た目とはいつも大違い」です。初回の取り上げられた映画が、レオナルド・ディカプリオ主演の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」。

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監督:マーティン・スコセッシ 出演:レオナルド・ディカプリオ、 ジョナ・ヒル、マーゴット・ロビー

毎回思うのですが、映画は一度見ただけではわからない。1回目は、自分の価値観や観点からしか映画を観ることができす、「おもしろかったー」とか「つまらなかったー」とか「ためになったー」とか「わけわからなかった」くらいの感想しかもてないのです。1回目は自分主体に、つまり自分の今までの限られた体験から得た世界に引き寄せて映画を見ているといえます。でも、2回目は、特にピーター先生の質問プリントを読んだあとでは、どうしてこのシーンがあるんだろう、とか、この時の彼の気持ちはどうだろう?なぜこんな行動に走ったのか?なんて、いろいろ自分の中に湧き上がる疑問について考えながら観るので、1回目では気づかなかったことに気づき、映画の面白みも増す気がします。

今回の映画「ウルフ・オブ・ウォールストリート」も、1回目に観たときは、ただただお下劣な内容にげんなりし、一体こういうシーンがいつまで続くんだろう、早く終わってほしいとさえ思いながら見ていました。というか、深夜に観たせいもあって、中盤寝てしまっていました。観ている人(特に女性)にいやな感じを与えるしかないであろうシーンの連続の意味がわからなかった。いつかこの人は大失敗をやらかして地獄に落ちるんだろう、そうならなきゃ映画じゃないよね、という思いだけが続きを見させる原動力になったといっても過言ではありません。 でも、最後、ようわからん感じで終わり(地獄に落ちたのかどうなのかも)ピーター先生の質問に目を通してから2回目を鑑賞しました。

すると、ある程度覚悟をしていたせいもあり、今度はとても冷静に興味深く観ることができました。ディカプリオ演じるジョーダン ベルフォードが最初に入った会社の株のブローカーの先輩、マシュー・マコノヒーが語る「ブローカーとはなんぞや」についてのうんちくも妙に含蓄があり意味深く感じ取られました。

倒産してしまったその会社を去り、新聞の広告から妻が探してくれた小さな会社に再就職し、どんどん頭角を現し、自分と同じような「大したことない奴ら」を教育して育てながらのし上がっていくディカプリオ ではなくジョーダン・ベルフォード(実在の人物)。もうここからは目を覆うばかりの乱痴気騒ぎですよ。人間って、有り余るほどのお金を権力を手に入れるとこんな風になるのですね。まさに、sex, drug, rockn'roll の世界ですよ。だれか、むちゃくちゃ勉強するとか、むちゃくちゃ寄付するとか、そんな風になる人はいないのか。いないのでしょうね、特にそれまでの人生でお金に困窮する生活を送っていた場合などは。

女の私にとって印象深かったのは、やはりレオ様も(じゃなくてジョーダンだけど)糟糠の妻を捨ててゴージャスな美女に走るのですね、というあたり。そしてこのゴージャスな妻を演じるのが、これまたぴったりといった容姿を持ったマーゴット・ロビー。この女優さんは前にDlifeで放映されていた「パンナム」というドラマで観たことがありました。その時から、「まるで雑誌から飛び出したような、アメリカ人が好む典型的な感じの美女だなあ」と思っていました。なのに、ドラマの中では、しっかり者の長女に押され気味な引っ込み思案な次女といった役を演じていて、へ~~、意外かも、と思っていました。まあ、そのドラマは途中で観るのをやめたのでその後どのように展開していったかはしらないのですが。

最近は、このように、まずテレビドラマで出て、その後映画界に引っ張られるというパターンも多いように思いますね。イギリスドラマ「ダウントンアビー」の三女役の女優さんもその後映画に進出していったし。マシュー役の俳優もそうです。やはり、美男美女はみんな、ほっとかないのですね。マーゴット・ロビーはこの後もウィル・スミスとの共演映画とかいろいろ出ているようです。

まあとにかく、このゴージャスな妻役のマーゴットも熱演でした。まだ24、5歳くらいなのに、まさに体を張った演技でこの役を勝ち取ったのでしょうね。スリム過ぎないボディもよかったです。

この映画で私が一番印象に残ったのは、ジョーダンとFBI捜査官のパトリックとの豪華ヨットの上での会話。 最初は和やかに進んでいた会話がだんだんと棘を含んだ会話に変わっていく。なんでも金で買えると思っているジョーダンは、パトリック相手にいかに自分が簡単に金を儲け、そのおかげで社会の人のために役立っているかをとうとうと語り、パトリックもその世界に入りたいのではないかとそれとなく誘おうとする。すると、パトリックは、感銘を受けたという表情を浮かべ、かなりの間のあと、「ちょっと待てよ、もう一度今言ったことを言ってくれないか」という。「もしかしたらあんた、連邦捜査官を買収しようとしたんじゃないよな」このあたりから俄然会話がスリリングになってくる。パトリックが、ジョーダンのことを 'little man' と呼んで、ジョーダンはカチンとくる。このあたりの言葉のニュアンスが私にはわからない。しらべてみるとlittle というのはかなり侮蔑的な意味合いが含まれていることが多いとか。そこからはもうけんか。最後は、ジョーダンがロブスターをパトリックに投げつけ「こんなの食べたことないだろ。地下鉄に乗って不細工な奥さんのところへ帰れ!」と叫ぶ。そして「ちょっとたまたまポケットに入っていたんだけどよ」と言いながらお札をばらまく。醜悪な人間の姿、と私は思った。

この映画は最後の30分のために観させる映画ではないか、とも思った。最後はいろいろ不幸が重なり、嵐の中で船が沈没するあたりがクライマックス。船の船長の演技がおかしくて、何度も大笑いしてしまった。

でもね、完全に悪が撲殺されるということはないわけですよ。白黒はっきりされるわけでもない。お金儲けが悪いわけでもないし。この世には,こういう人もいればああいう人もいる、自分はどう生きますか?と問われているような映画でもありました。

観るのは楽ではなかったけれど、妙に印象に残る映画でした。

by oakpark | 2015-07-13 11:12 | 映画 | Comments(0)

ミュージカル「ジャージーボーイズ」   

やはり生の舞台はいいです♪

以前、映画の「ジャージーボーイズ」についてここにも書きましたが、そのときから、絶対舞台版を見たいと思っていました。舞台のほうが先に制作されているので、映画版にもいたるところに舞台の名残があり、実際の舞台ではどんなふうに演出されているのだろうと興味が湧いたし、そして何より、大好きな曲「君の瞳に恋してる」を生で聴きたかった! 結果、予想通りとっても気に入り、金、土と二日連続で行ってしまいました。アメリカでの舞台もみたいなあ、と夢が膨らむ。。。
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今回の「ジャージーボーイズ」アメリカチームは、6月25日~7月5日のたった10日間ほどの公演。仕事やいろいろな用事の関係で、7月3日(金)の昼間に行くことにしていました。チケットは2月に購入。座席はほぼ真ん中の前から14列目。とっても良い席でワクワクしながら始まりを待ちました。最初、トミーがしゃべりだす。映画のイケメン俳優と違って、かなりがっちりした感じの人だなあという印象。次に、フランキーヴァリ登場。歌いだす。う~ん、ちょっと声量がものたりないか。圧倒的な歌唱力を期待していただけに、あれ?という印象。でも、あっという間にまず、舞台転換の多彩さに目を奪われていきました。東急オーブシアターは、前に「ミリオンダラーカルテット」というミュージカルを観たことがあります(こちら)が、その時と比べ舞台転換の工夫が半端ない。さすが賞を何度もとってロングランを続けているミュージカルだけあります。一つのシーンが終わろうとすると、重なるようにさっと次のシーンのセットがセットされる。息つく暇もないくらいの早業で観客を飽きさせない工夫がされています。役者も上着を脱いだり着たり、ボタン外したりつけたり。あれはかなり練習したのでしょうね。細かい動きまで計算づくなのに自然に見せる。すごい。テレビ出演のシーンでは、右側にあるカメラに向かってメンバーが左側から歌い、その映像が白黒で正面のスクリーンに映し出されるしかけになっていました(のちにその逆、左にカメラで右にメンバーというのもありました)。エド・サリバンの映像や、当時の(たぶん)観客の映像を混ぜながらその時代に入り込んでしまったかのような気持ちにさせてくれます。

舞台装置だけでなく、人物の描き方も実に多彩。衣装やかつらなどで、一人の人が複数の人物を表現しているんだろうなあということは観ながらわかったのですが、パンフレットを読んでびっくり。なんと、出演していた女性俳優はたったの3人。その3人で52役を演じ分けているんですって! ウィッグも36種類使っているとか。女性の見かけにとって髪の毛って重要な要素なのですね。すっかりだまされちゃいました。演じ方で言えば、ストーリーを展開させるお芝居の部分と、前を向いて4本のマイクで、コンサート風にきっちり歌う部分のメリハリがあってとてもよかった。ただストーリーの細かい部分などは映画を見ていたからわかったというのもありましたね。これを最初に舞台を見て限られた字数の字幕だけの情報だとよくわからない部分もあると思う。あと、セリフの前に字幕が先に出てしまって、役者がセリフを言う前に先に観客が反応しちゃうというのもありました。せっかく間を取って工夫して発しているセリフなのにちょっと残念、と思いましたが、これは仕方ないのかなあ。このあたり、役者は初日で感づくんでしょうね。あるいは日本側スタッフから事前に説明あるかもね。 全体的にいえば、この舞台のきちんとした綺麗な衣装、舞台装置も私好みでした。曲を売り込むためにいろんなレコード会社を訪ねるシーンのセットの扉もなかなか豪華でした。60年代はきらびやかでいいですねえ。

主演4人の歌うシーンはどれもこれもほんとよかった。シンプルな振り付けながら、動きに抜群のキレがあって、きっとこの人たち難しい激しいダンスも踊れるんだろうなという体の使い方でした。歌手がただ単にリズムをとるために体を動かしているというのは違うレベル。 そう、そういう意味で、初日にフランキーヴァリを演じていた俳優さんに対しても、どんどん好意的な感情がわいてきました。歌はその後も、ちょっと声量がなあ、というのはありましたが(コーラスにかきけされそうになったり)、体のキレがとっても良い。中盤、ひざを折って舞台前方に滑り込んでくる動きがあるのですが、かっこいい~~!って声出したくなるほどでした。でも、終わった時に、もしかしたらこの人は第一キャストではないのではないかと気になり、調べてみるとやはりそうで、そうなると、もう一度この舞台を観たい!という思いと、第一キャストで観たい!という思いが重なりどんどんふくらんできました。運よく仕事の変更があったので、思い切ってえいやっと翌日土曜の昼の部のチケットを購入してしまいました。痛い出費!でも、行ってよかった!  私は生の舞台を観るときは絶対1階がいい派です。1階の端で一部舞台がかけるくらいなら、2階3階で全体を見渡せるほうがいいという人もいますが、私は役者の視線を感じられる1階が好きです。いくら遠くても。上を見て演技はしてくれないもの。というわけで2回目の土曜日は、前から8列目の一番端という席でした。

歌はやはり、第一キャストのヘイデン・ミラネーズが上手でした。聴かせどころ「君の瞳に恋してる」も素晴らしい歌唱でじっくり聴かせてくれました。ただ、動きとルックスは前日のミゲルーホアキン=モアランドのほうが私は好みでした。2日目はそのかわり、一番、私側(つまり舞台に向かって右側)にいたニック・マーシ役のキース・ハインズにとっても惹かれました。背が高くがっちりしていて低音。ふと、このひとにエルヴィスを演じてもらいたいかも、と思いつきました(すみません)。後半は、耳は、ヘイデンの歌声に集中しながら、目はキースを追うという変な見方をしていました。
右側の人がキース。ね、ちょっとエルヴィスっぽい?(すみません)
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左側のドリュー・シーリーは、「ハイスクールミュージカル」映画版で、ザック・エフロンの歌の吹き替えをした人らしい。どうりで歌がうまかった。素直な伸びのある歌い方です。

とってもよかった舞台でしたが、ひとつだけちょっぴり残念だったのは、最後をもう少しもりあげてほしかったな、と。最後にもう一度主演4人が出てきて、歌ってほしかったなあ。豪華な衣装で。最後になるほど地味な色のスーツになるのはちょっと残念だった。年を取ってからのシーンの後にもう一度派手な衣装で歌いまくってほしかったけど、まあ、俳優さんも疲れるのかな、それは。

この歌のシーン、好きです。


いかにも60年代、という楽しいこの曲もいいな。

by oakpark | 2015-07-05 11:29 | 私の好きなもの | Comments(2)

NHK すっぴんラジオ   

6月はついに一回しか投稿できませんでした。 やはり、ちゃんとしたパソコンがいるなあ。。。

最近発見した面白いラジオ番組のことを書きます。NHK第一で午前中に放送している「すっぴんラジオ」の月曜と金曜がお気に入りです。月曜のパーソナリティは劇作家の宮沢章夫さん。少し前にテレビのほうで「サブカルチャー解説」の番組をされていて、その時見ていて気になっていた人です。金曜は作家の高橋源一郎さん。そして、相手を務めるNHKアナウンサーが藤井綾子アナウンサー。この、藤井さんの相手ぶりがとってもいいですね。きりっとしていて、ちょっとおかしくもあり。有働さんもそうですが、関西で培った笑いのセンスが効いているような気がします。同じ関西出身としてうれしく思いますね。

もともと、金曜日の9時ごろに放送される、悪魔系映画評論家高橋ヨシキさんを迎える「シネマストリップ」のコーナーが好きで聞き始めたのですが(これについてはまた後日)、そのほかの時間帯もとっても興味深いのだろうなあと想像できます。「想像できます」と言わざるを得ないのは、なかなかこの平日の午前中というのはすべての部分を聞くことはできず、「らじるらじる」でのパーソナリティーさんのコーナーを聞くくらいしかできないからです。宮沢さんは「愛と独断のサブカルチャー講座」、高橋さんは「源ちゃんのゲンダイ国語」というコーナーを持っていますが、そのいくつかを聞いてみました。


宮沢さんの「アンアンとノンノが変えたもの」という回はとっても興味深かった。私がどっち派の女の子だったかというともちろん「ノンノ」のほうです。「アンアン」のほうがおしゃれだというのはわかっていたけれど、店頭などでパラパラめくって見るに、自分には無理なファッションばかりで、どうせ500円出すならより現実的でまねできそうなほうにしようと当時思っていた気がします。でも、ぜったい「アンアン」や「アンアン」を愛読している女の子のほうがかっこよかったのです。 だから、今回「ノンノ」の創刊号の表紙の写真をネットで調べてみてちょっとびっくりしました。こんなにとんがっていたのね。
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「アンアン」のほうは見たことがあったのですが、「ノンノ」創刊号の表紙は初めて見た気がします。モデルはパリコレマヌカンのアンシュカ エクマン という人で衣装はエマニュエル ウンガロ だとか。撮影はコートダジュールで行われたなんてずいぶんな力の入れよう。相当「アンアン」に対抗意識を持っていたのでしょうね。「ノンノ」は「アンアン」発売から1年3か月後に発行されたそうです。私が購読していていたころの「ノンノ」はもっとコンサバというか普通の女の子風の女の子が表紙になっていたように思いますね、、、というわけで、ヤフオクで検索し、当時きっと買っていただろう、見たことある感じのものを一つ入札してしまいました。20歳ころの私のかけらに出会えるかも。

高橋源一郎さんのコーナーでは「サバをよむのサバの正体」と題された回を聞いてみました。さすが言葉のプロの源一郎さんの話は興味深かったです。でもひとつ、私がうん??と思ったのは、源一郎さんがこう言ったとき、「魚という漢字をさかなと読むようになったのは、昭和47年だそうですよ!」とえらい驚いていたこと。 え、私は知ってたよ。と思わずラジオ(じゃなくてiphone だった)に言いたくなりましたよ。何年生だったか忘れたけれど小学生のとき魚という漢字は「うお」と「ギョ」という読み方だと習ったとき、へ~~と思ったものです。「さかな」じゃないんだ、と。でも、「うお」というのが大人っぽい響きで、自分が賢くなった感があったことも覚えています。今は、正式に「さかな」とも読めるのですね。

言葉って、普段何気なく使っているけれど、由来とか良く知らないこともありますよね。源一郎さんの「本当の名前」の回も面白かったです。

英語にもそういうのあります。ふと、gangsterという単語を目にしたのです。「ギャング」のことです。そういえばstarじゃないんだ、と思いました。「ギャングスター」と発音すると、なんだか「ムービースター」のようで、「ギャング」って悪い人たちなのに、スターとはなんぞや、と思うじゃないですか。でも、star じゃなくてsterだったのですよ。で、sterというのにどういう意味があるかというと、「・・・・に関係のある(の状態にある)人の意味の名詞を造る」とありました。なるほどね、gangに関係のある人、ということですね。ほかに、youngster(=若者)という単語もありますね。 言葉って面白いです。サブカルチャーも。 また、宮沢さんと高橋さんの番組聞きたいです。

by oakpark | 2015-07-02 12:21 | 日本のテレビ番組 | Comments(0)