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マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」   

以前からこちらにも書かせいただいているカルチャーセンターの映画講座、今期はSFシリーズでその最終回が「メトロポリス」(1926)でした。こんな古くてマイナーな映画、地元のレンタルショップにあるわけもなく、またまた渋谷まで出かけて行きました。
すると、なんと!このマイナーな映画が2本とも貸し出されていたのです!もう今回はいいや、と半ばあきらめムードなのでした、実は。すんごい好みじゃなさそうな映画だし、しかも無声映画だし、難解そうだし~。 というわけで、講座も欠席してしまいました。もったいない!!
しかし、この映画、マイナーどころか、映画通の人には、超有名な古典SF映画なのでした。しかも、あとから気づいたのですが、この映画の中の映像が、Queenの「Radio Ga Ga」という曲のPVにつかわれていたのでした。わ~、だから、どこかで聞いたことがあると思ったんだ。やっぱ、観れば良かったかなあ。でも、もう観ないだろうな~。

さて、せっかく渋谷に行き、何も借りないのは悔しいので、地元レンタルショップにはありそうもないマイナーな映画を借りることにしました。 いくつか、良かったものを紹介します。

*「刑事マディガン」(Madegan 1968) ドン・シーゲル監督  リチャード・ウィドマーク、ヘンリー・フォンダ
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地味な映画です。今なら絶対映画にはならないだろうと思われます。刑事ドラマですが、激しい銃撃戦や華麗なアクションがあるわけではない。刑事も一人の人間だということを描き出した、骨太の人間ドラマでした。

*「すてきな片想い」(Sixteen Candles 1984) ジョン・ヒューズ監督 モリー・リングウォルド
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「プリティ・イン・ピンク」のモリー・リングウォルド主演の青春ラブコメ。モリー演じる、16歳の女の子サムが、手の届きそうもないハンサムな男の子に片想い。でもそのハンサム君には飛びっきりの美女の彼女がいて。。。なのに、サムは、お調子者のジムに逆に好かれちゃって。。。というよくあるストーリーですが、おばかなギャグ満載で、楽しめましたよ~。 で、上の写真の左側の男の子がジム君で、アンソニー・マイケル・ホールという俳優さんなのですが、それが今こんなんよ!めっちゃ渋い男になっている~。男の子って化けますよね~。びっくり! 私は女なので、女の化け具合より、男の化け具合に驚かされます。
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*「センチメンタル・アドベンチャー」(Honkytonk Man 1982) クリント・イーストウッド監督 クリント・イーストウッド主演
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クリント・イーストウッドが渋くてかっこよかった。こんなにかっこいい人だったんだ。 カントリー歌手のレッド(イーストウッド)が、カントリーの祭典「グランド・オール・オープリ」で歌うことになり、姉の息子のホィット(カイル・イーストウッド)とともにポンコツ車でナッシュビルに向かう。その間、レッドはホィットに「男とは」「生きぬくためには」といった人生の極意を体を張って伝えていく。体を張って、というのは、実はレッドは病におかされていたから。 なかなか良い映画でした。
なお、「グランド・オール・オープリー」は、エルヴィスにとって苦い思い出のある場所として、エルヴィスファンの間では有名です♪

*「卒業の朝」(The Emperor's Club) マイケル・ホフマン監督 ケビン・クライン
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これは考えさせられる映画でした。私も経験あるな~と思いましたもん。 規律の厳しい男子校の名物先生(クライン)が、問題児とどう接していくのか。問題児くんを良い方向に導くことが出来るのか、この一点で、最後まではらはらしながら観ました。エンディングは観てのお楽しみですね。「リトル・ミス・サンシャシン」で私が目をつけた(笑)、ポール・ダノくんが出ていました。かわいかったです~。

*「見知らぬ乗客」(Strangers on a Train 1951) アルフレッド・ヒッチコック監督 ファーリー・グレンジャー、ロバート・ウォーカー
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ヒッチコック作品らしい、はらはらどきどき物でしたよ~。テニス・プレイヤーのガイ(グレンジャー さわやかなハンサムです♪)は電車の中で見知らぬ男ブルーノ(ウォーカー)に話しかけられる。ブルーのは、ガイが別れたがっている妻を自分が殺してやるから、その代わりに、自分の父親を殺してほしいという、交換殺人を持ちかけ、勝手に自分だけ実行してしまう。殺人の動機があるのはガイだけ。捜査の手が迫る。ガイは現恋人のアンとその妹と共に、どうにかしてブルーノを追い詰めようとする。。。 というストーリー。見所はまずガイ(テニスが似合いそうなハンサム!)のテニスシーン♪ 昔のテニスの様子を見ることができてよかった。私もその昔、ウッドのラケットを振り回してテニスをしていたので(笑)。それと、ブルーノ役のロバート・ウォーカーが鬼気迫る、不気味な演技がすばらしかった。どういう人かと調べたら、この映画の公開年に亡くなっている。やはり、薬だ。。。 生きていたら、もしかしたらオーソン・ウェルズとかジャック・レモンなんかのような俳優として名を残したのではないだろうか。ハンサムというわけではなく、ちょっと愛嬌があって、存在感のある俳優さんでした。

*「消された証人」(Tight Spot 1955) フィル・カールソン監督 ジンジャー・ロジャース、 エドワード・G・ロビンソン、 ブライアン・キース
せりふの多い、舞台劇のような映画でした。女囚人(ジンジャー・ロジャース)はギャングに不利な証拠を握っているため、裁判所で証言するために刑事に連れ出されホテルに保護される。しかし彼女は、一度は世話になった人を陥れるような証言はしたくないと言い張る。それを説得しようとする刑事と、彼女を証言台に立たせまいとホテルの部屋への突入を画策するギャングのせめぎ合いといったストーリーですが、中心は刑事と女囚人のやりとりになっています。生意気で、プライドが高く、でもかわいげのある女囚人をジンジャー・ロジャースが熱演しています。さすがです。彼女はミュージカル映画だけではなかったのですね。彼女を説得する二人の刑事もなかなかよいです。エドワード・G・ロビンソンという人は、存在感のある名優といった風情。かなりの大物俳優のようです。ブライアン・キースはちょっと、コリン・ファースに似た感じ。ジンジャー・ロジャースとの火花の散らしあいがなかなかよかった。ほろりと来るシーンもありました。 フィル・カールソンという監督は初めて聞きましたが、なんとエルヴィスの「恋のKOパンチ」の監督だったわ。だから、この映画、チャールズ・ブロンソンとか渋い俳優が出ているのかなあ。映画は渋くないのに(爆)。

マイナー映画万歳!

by oakpark | 2008-06-28 22:49 | 映画 | Comments(8)

本『エリック・クラプトン自伝』   



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このブログを開設したはじめのころにも書きましたが、‘伝記もの’を読むのが好きです。初めて読んだ伝記ものが『キュリー夫人』。 きゅうりと似ているなあ、外国人の名前って面白いなあ、と感じた幼い頃の記憶。この原体験がきっかけだったのかもしれません(笑)。

しかし、自伝より、他人が書いた伝記のほうが読み物としてはおもしろいですね。自伝では、他人から見て‘ものすごいこと’でも、本人は逆に淡々と書いていますから。その人の人生の濃淡があまりはっきりとわからないのですね。だから、その人のことをかなりよく知っている濃いファンや研究家が、既知の事実の裏を取るという意味で読むのは興味深いかもしれないけれど、一般の読者が読むと、非常にわかりづらかったりします。 去年読んだ、『ボブ・ディラン自伝』も 半分くらいしかわからなかったです。。 出てくる名前や音楽の専門用語などが理解できなくて。

なのに、懲りずに『エリック・クラプトン自伝』を読もうと思ったのは、たまたま、この曲を久しぶりに聴いたから。 「Tears in Heaven
『天国からはじまる物語」のところでも紹介した曲ですが、なんとも美しいメロディ、心に染み入るしみじみとした歌声です。それもそのはず、皆さんご存知だとは思いますが、この曲は、クラプトンが3歳の愛息コナー君を事故で亡くしたときに、苦しみから立ち直ろうと作った曲なのです。付き添いのベビーシッターがほんのわずかな時間目を離した時に、ホテルの窓から落下するという痛ましい事故。 このとき誰もが、クラプトンは自暴自棄になり、また以前のようにドラッグや酒に戻るのではないかと心配したそうですが、そうはならず、この曲とともに苦しいときを乗り切ったのです。

その後、前回の日記で紹介した「ワンダフル・ナイト」を聴き、こんなピュアな歌詞を書ける人って、どんな人だろう、と興味をそそられ、前から気になっていた自伝を読むことにしました。この曲は、ずっと恋焦がれていてやっと一緒に住むことができるようになった、ジョージ・ハリソンの元妻である、パティ・ボイドのことを歌った歌。ディナーに出かける前に支度に手間取る愛しい妻。それを温かいまなざしで眺めている夫という絵がまざまざと頭に浮かんでくる美しい曲です。

自伝を読んだ感想は、こんなに苦しい人生を、よくも生きながらえたなあ、ということです。ドラッグで命を落とすか生き延びるかは、その人の持つ“運”なのでしょうか。少し前にも若手有望俳優だったヒース・レジャーが薬で命を落としていますが。それと、やはり「永遠の恋人」パティへの一途な想いが印象に残ります。若い多感なときに出会ったものは、それが音楽であれ、映画であれ、人間であれ、一生忘れられない存在になるのでしょうね。その人の心がピュアであればあるほど。

そう、一箇所、エルヴィスの名前が出てきました。
クラプトンが2回の入所により、ドラッグから立ち直ったという更正施設‘ヘイゼルデン’を説明している箇所で、「まるで監獄のような外観で、エルヴィスをここに入れようとしたとき、彼が一目見てリムジンから出ようとしなかったらしいこともうなづける」という内容でした。
エルヴィスは立ち直るにはビッグになりすぎていたのかもしれない、と、悲しくなりました。

その後もクラプトンは、アルコール中毒に苦しみます。女性問題、大切な人の死、音楽の方向性の模索など、次から次へと難題を突きつけられる人生。本当によく生き延びてきたというしかありません。 大の日本びいきだということで何度も来日を果たしています。もう一度日本に来てくれたらぜひコンサートを聴きに行きたいです。

いまでは、54歳になって結婚した純粋で心優しいメリアとの間に3人の女の子をもうけて幸せに暮らしているようです。今後も元気で活躍してほしい。

ここしばらく「いとしのレイラ」の前奏のギターリフが耳にリフレインしています(笑)。

by oakpark | 2008-06-27 11:26 | | Comments(2)

言ってもらいたいのよ♪ 'Wonderful Tonight'   

今日の『篤姫』もよかったなあ~。
家定と篤姫が心を通わすシーンが良かった!
「わしとそなたは気が合うのお」という、家定の精一杯の愛情表現がよかったっす♪
やはり、女性は(きっと男性も)言ってほしいのですよ。態度だけではなくて言葉で!

* エリック・クラプトンの『ワンダフル・トゥナイト

闇が迫ってきて、そろそろ出かける時間なのに
彼女はまだ何を着ようかと迷っている
「わたし、どお?」
と彼女が尋ねてくるので、こう言った。
「今夜の君はとってもきれいだよ」


* エルヴィスの『愛していると言ったっけ

最近君に愛しているって言ったっけ?
もう一回言ってもいいかい?
心のそこから君の事を想っているって言った?
もし、言っていなかったら、今言いたいよ


って、そこまで情熱的じゃなくてもいいけれど、「今日のご飯おいしかった」でもいいんです。ちょっとでもほめてもらえるとうれしいんですよね~。

でも、そのためには、私のほうもほめないのとね。
人の良いところを見つけることの出来る人間になりたいな。。。。

by oakpark | 2008-06-23 00:48 | 好きな曲 | Comments(6)

リヴァー・フェニックス映画「恋のドッグファイト」   

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私が映画好きになるきっかけが、リヴァー・フェニックスでした。当時、とてもストレスのたまる仕事をしていて、現実から逃避したくて、レンタルショップに行き、ふと手に取ったのがリヴァーの「旅立ちのとき」という映画でした。青春映画が好きなので、青春映画を観て元気を出そうと思ったのです。

この映画を観て、主演のリヴァー・フェニックスの、どことなく寂しげなまなざし、ひりひりとした無垢さ、傷つきやすそうな暗さ、そういった不思議なたたずまいに惹かれ、その後次々とリヴァー映画を観て行きました。そして、映画っていいなあ、と初めて映画のよさを意識したのです。「旅立ちのとき」については、また別の日に書きますが、この作品と1,2を争う、私の好きなリヴァー映画が、今回の「恋のドッグファイト」です。この映画はストーリーもさることながら、音楽がいいのです。音楽に疎いわたしは、何曲かは、この映画ではじめて聞き、あとになって有名な曲だと知りました。へ~、「恋のドッグファイトの曲だ」と思ったものです。やはり私は、音楽が印象深い映画が好きだなあ。
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1963年、明日から沖縄経由でベトナムに出征することになっている若き海兵隊員たちは、サンフランシスコでの最後の晩を楽しもうと、あるゲームを企画する。街に繰り出し、一番ブスの女の子をパーティ会場であるクラブに連れてきたものが勝ちという「Dogfight」というゲームだ。仲良し4人組、「フォービーズ(4B’s)」もこのゲームに参加することにする。彼らは、新兵時代、苗字がBから始まるということでいつも一緒に苦しい訓練に耐えてきた仲間だった。

エディ(リヴァー・フェニックス)は、雨を避けるためにたまたま入ったカフェで、片隅でギターを爪弾きながら歌を歌う少女を見つける。この店のオーナーの娘のローズ(リリ・テイラー)だった。彼女を連れて行こうと決心したエディは「ボブ・ディランはジム・スウェインに影響を受けたんだってね」とでっち上げの情報をえさにして彼女をくどこうとする。「楽しいパーティがあるから来ない?」というエディの熱心な誘いに、オーナーである母との関係を窮屈に感じていたローズは街に出て母から解放されたいと思い、エディの誘いに乗ることにする。これが「Dogfight」というゲームだと知らずに。

パーティ会場に行く道すがら、ローズとおしゃべりをするうちに、彼女の純粋さに心動かされたエディは、ゲームをやめようとするが、ローズは気づかない。ついにゲームが始まり、そのことを知ったローズは激怒。ひどく傷つき家に帰ってしまう。深く反省したエディは、彼女に家にあやまりに行き、本当のデートに誘う。

ここからがすばらしいの♪
二人の表情、恥ずかしがりながらも徐々に近づいていく様子がとてもリアルで泣ける。リリ・テイラーは本当にすばらしい女優さんです。

ここからのシーンで使われている曲は全部好き!
中でも、楽しいデートシーンに使われた、トーケンズの「ライオンは寝ている」、ローズがエディに歌って聞かせる、「雨を汚したのは誰(What Have They Done to the Rain?)」、ベトナムへ出征していく若者を映しながらの「We Shall Overcome」は時代を感じさせる選曲。そして、ハイライトシーン、二人が結ばれてから別れるまでのシーンで使われたボブ・ディランの「くよくよするなよ」は、もう、大・大・大好きです! この曲を聞くだけで泣けてくる~。
映画でチラッと映った、この曲が入っているレコードジャケットも素敵で、このCDを買ってしまいました。「Freewheelin'」というアルバム。ボブ・ディランが当時の恋人と楽しそうに歩いている素敵な写真。その後、何かの映画にもこのジャケ写真が出てきて、有名なアルバムだと知りました。
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最後のシーンがこれまたいい。

ここからネタバレですが、といってもこの映画なかなかレンタルショップにないので、皆さんが観ることのできる可能性は低い(と思う)ので、書かせてください! でも、読みたくない方は読まないでください。

戦場で親友3人を失い、自身も負傷して、思い出の地サンフランシスコに戻ってきたエディは友情の証に「フォービーズ」(4bees)つまり4匹の蜂の刺青をいれ、ローズのカフェを訪れます。出征前夜、エディがローズとデートをしていたときに、残りの3人がそれぞれ腕に一匹ずつ蜂の刺青を入れていていたのに、エディだけ入れることが出来なかったので、その償いに4匹の刺青を入れたのでした。

ローズのカフェに行く前に立ち寄ったバーでのおじさんたちとの会話もいいの。これも書きたいけれど、あまりにも全部書いてしまうことになるのでやめておきます。リヴァーは声もいいのです。ちょっとハスキーで。このシーンのリヴァーの声が好き♪

街はヒッピーがあふれ、一見してベトナム帰りとわかるエディは、すれ違った若者に「何人の赤ん坊を殺してきたんだ」と心無い言葉を投げつけられます。このときに流れていた曲が「Groovin'」。けだるいこの曲がこのシーンの雰囲気にぴったりはまっていました。つらい経験を経て、昔のやんちゃなエディではなくなっているのに、時代はそれとは関係なく、先に進んでいってしまっている。感情をなくしたようなエディの無表情さが悲しい。そして、自分を受け入れてくれるであろう唯一の人であるローズのいるはずのカフェの扉を開ける。。。。 初めてわずかに感情を表したエディ。ああ、このときのリヴァーの表情が最高です!!

なんて素敵な映画なんでしょ。それなのに、この映画公開当時の1991年に、日本未公開で、現在DVDにもなっていません。もっとしょーもない映画もDVDになっているのに、この映画もDVDになってほしいな!もしかして「ブスをゲットした人が勝ち」というストーリーがネックになっている?そんなことないよね!! だって、本当にすばらしい純愛の物語なんだから~~~。

監督は、女性の、ナンシー・サヴォカ監督。地味なエンディングに映画会社のお偉方が、もっと派手なものにしろと圧力をかけてきたそうですが、監督もリヴァーもリリ・テイラーも大反対し、この形のままになったのだとか。 たしかに地味なエンディングではあります。。でもそこがいいんです!ほんとお奨めです!

あと、音楽的には、パーティシーンで使われていた、リッキー・ネルソンの「Traveling Man」も印象深い。リッキー・ネルソンのことはエルヴィスファンになってから知りました。

それと、ブレンダン・フレイザーがほんのちょいやくで出ています。多分、これがデビュー作(?)撮影後のパーティでリヴァーと握手し「一緒のシーンがなくて残念だった」と言われたそうです。

by oakpark | 2008-06-19 23:35 | RIVER PHOENIX | Comments(32)

映画「イン・ハー・シューズ」(In Her Shoes 2005)   

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以前に一度レンタルし、最初のシーンだけ見て、「あ~今はこういう気分じゃないかも」と思い、見ずに返却してしまった映画。でもあちこちのブログで評判がいいようだし、レンタルショップでも常に何本か借りられている(これはひとつの目安です。みんな良い映画をよく知っている♪)ので、もう一度挑戦することにしました。

とてもよかったです!なんとなく、ありきたりの軽い映画かな~と思っていましたが、予想に反して何層にもネタが仕込まれた深みのある映画でした。 私はキャメロン・ディアスが同じようなキャラを演じていた「ホリデイ」よりこっちのほうがずっと好きでした~(これもよくレンタルされているが)。

性格の違う二人の姉妹の物語。
弁護士の姉I(トニ・コレット)は自分の容貌にコンプレックスをもっていて、なかなか男性に対しても積極的になれないタイプ。妹(キャメロン・ディアス)はスタイル抜群で、男性を誘惑するのもお手の物。ところが計算が苦手で難読症もあり、なかなか定職に就けない。ある日、また失敗をやらかして姉の家に転がり込んでいた妹が、姉の(やっとできた?)恋人を寝取ってしまう。完全に切れてしまった姉は妹と断絶宣言。妹は、それまで消息不明だった祖母(シャーリー・マクレーン)の居場所を調べて押しかけていく。祖母からニューヨーク行きの資金をせしめようとたくらんでのことだった。しかし、祖母が働く老人ホームの手伝いをするうちに、徐々に本来のやさしい心を取り戻していく。そして思うは姉のこと。一方姉のほうも新しい恋を手に入れ、私生活にゆとりが出来てくると妹を心配し始める。 二人の母の秘密。母と父、そして祖母の関係。老人ホームの住人たちの個性などがさりげなくうまく絡み合って、心温まる物語に仕上がっています。
そして、タイトルにもある靴がいいの! トニ・コレット演じる姉は靴の収集が趣味で、クローゼットの中にずら~っと並んだ靴が圧巻。どれもこれもすごく素敵で、私も久々にハイヒールを履きたくなってきました。外反母趾なのに(笑) でもハイヒールを履いて背筋を伸ばして歩くのって、女性の特権ですよね。ハイヒールが履けないくらい歳をとるまえに、もうひと花咲かせようかしら(笑) 先立つものがないが。。。
英語の in ~'s shoes は「~の立場に身をおいて」という意味なので、これにかけて、「相手の立場になって物事を考えよう」ということも映画のテーマのひとつになっていると思われます。愛する人、大事な人だからこそ、その人の立場になって考えてみる。当たり前のことだけれど、ついつい、自分中心の思考になってしまいがちな私には、肝に銘じておきたい言葉です、ハイ。

トニ・コレットは「リトル・ミス・サンシャシン」でも同じようなキャラを演じていて、性格の良い普通人という役柄が良く似合う。でも本当はいろんな役を演じられる実力者です。
キャメロン・ディアスは決して正統派美人じゃないけれど、くしゃっとした笑顔がかわいくて、悪女から純真な乙女まで演じ分けることができる‘魅せる’役者さんですよね。
シャーリー・マクレーンも相変わらずかわいくて。私としては孫のキャメロンとトランプでジン・ラミーをしているシーンが、大、大、大好きな映画「アパートの鍵貸します」を思い出しさせてくれてちょっとじ~~んときました。

そして、最後に、in ~'s shoes とくれば、エルヴィスファンなら絶対この曲を思い出しますよね♪ 私はこの英語のフレーズ、エルヴィスファンになってから知りました。
Walk a Mile In My Shoes

by oakpark | 2008-06-13 21:16 | 映画 | Comments(5)

最近読んだ本 「夜間飛行」「誰か」「クライマーズ。ハイ」   

● 「夜間飛行』 サン=テグジュペリ
『星の王子さま』の著者である、サン=テグジュペリの代表作ということで選びましたが、格調高い文章が、ちと私には難しすぎました。『狭き門』のアンドレ・ジッドが「実録的価値と文学性を合わせもつ名作」として強く推奨する作品だそうです。空から見た地上、厳しい自然現象と人間、命を賭けた男の世界、などが高度な筆致で描かれています。堀口大学氏の訳も格調高いです。

● 『誰か』 宮部みゆき
久しぶりに宮部作品を読んでみました。いや~、宮部作品は、いつ読んでも面白くて楽しめます。ミステリーなので、もちろん殺人事件が起こるのですが、眉をしかめたくなるような残酷なシーンやえぐい状況など(未成年の虐待とか)が出てこないのが安心して読める理由かも。登場人物の性格設定もわかりやすく、ストーリーの展開も説得力があります。謎解きのミステリーなので、「あ、ここで、伏線張るためにこのシーン、せりふを入れたな」と思える部分がないこともありませんが、許せる範囲です。近所の図書館の予約リストの人気ナンバーワンでもあったこの作品、やはりおもしろかったですよ。

● 『クライマーズ・ハイ』 横山秀夫
この人の作品は以前に『出口のない海』を読んだことがあります。とてもドラマティックな語り口で、時々はっとするような美しい表現が使われている印象をもち、きっとこの作家はロマンティストなんだろうな、と思いました。まあ、作家というのはみんなロマンティストなのかもしれませんが。今回の『クライマーズ・ハイ』では、新聞社を舞台にして話を展開しながら、山登りのシーンを挿入するという手法が使われていて、ドラマティックな盛り上げ方をしています。
ただ、私としては、実際に起きた日航機墜落事故を「金より輝くメダル」なんて表現してほしくなかったなあ、とちらと思いました。作者の横山秀夫は事故当時、地元群馬の上毛新聞社の記者だったそうで、そのときの経験を基にして書いているので、実際同じような会話が新聞社の中て飛び交っていたのでしょう。世界最大の飛行機事故であるこの事故のことを新聞記者たちが、歴史に残る記事を書いて名を上げるまたのないチャンスと捉えていたことも理解はできます。でも、関係者はどう思うかな、と気になりました。新聞社の名前を実際とは別のものに変えているので、事故そのものも架空のものに変えても良かったのではないかとさえ思いました。
この事故が起こったとき、私は、大阪国際空港のある豊中市の学校に勤めていて、たまたま、この事故で父親を亡くした女子生徒と会話を交わしたことがあるので、余計にそう思ってしまうのかもしれません。とってもかわいい女の子で(というか、すごい美貌の持ち主だった)、「お父さんのことを書いたんだね」という私の問いかけに「ハイ」と目をくりっとさせて答えてくれたのが忘れられません。当時私はまだ独身でしたが、「あ~、この子の成長を見たかっただろうな」と、一瞬、そのお父様の無念さに思いをはせ、胸がつまる思いをしたことを覚えています。
7月には堤真一主演の映画が公開されるようです。
どんな映画になっているのでしょうか。


そして今は「エリック・クラプトン自伝」を読んでいます~。

by oakpark | 2008-06-12 01:13 | | Comments(2)

映画「ロボコップ」(Robocop 1988)   

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カルチャーセンターの「映画講座」のために観ました。
以前にも日記に書きましたが、生涯でたった一度だけ経験した「ドライブ・イン・シアター」で観たのがこの映画でした。。。 選んだ当時の彼(現夫)をうらみました。何ゆえこんな残酷な映画をこんなところで観なあかんの!と。
もう2度と観ることはないと思っていたのに、なぜか観る羽目になってしまった。

残酷シーンは早送りしながら何とか最後まで観て、ジェフ先生の宿題に目を通し、あまり気乗りしないまま授業を受けました。

でも、最初の先生のお話から、ささくれ立っていた気持ちが少し和らぎました。へ~。意外に高尚な映画なのかも(単純な私)。なんと、この映画は「ディストピア」を描いた映画なのだそうです。「ディストピア」とは聞きなれない言葉ですが、15世紀にイギリス人作家のトーマス・モアがはじめて使った言葉、「ユートピア」の反対語に当たる言葉だとか。「ユートピア」が理想郷と訳されるので、「ディストピア」とは「あってはならない世界」ということでしょうか。「ディストピア」を描いた有名な小説に、たとえば、H.G.ウェルズの「タイムマシン」だとか、ジョージ・オーウェルの「1984」があるのだそうです。へ~、そうなんだ。そう聞くとこの映画もただの「残酷映画」とは違う、もっと高尚なものかも、と思えるから不思議。

映画「ロボコップ」の舞台は、近未来のデトロイト。警察はなぜか政府ではなく、大企業オムニ社の管轄になっています。英語の'OMNI'は「すべて」と言う意味。そう、オムニ社はすべての都市機能をコントロールし利益を得る巨大企業なのです。その力は公的サービスにまで及んでおり、利潤を追求するあまり、警察官も最低限の数に抑えられ、街は荒れ放題。 事態を収拾するためオムニ社は重装備の大型警察ロボットを開発しますが失敗(第一の残酷シーン)。一方、この悪のはびこる街デトロイトに新たに赴任してきた、家族を愛する心優しき勇敢な警官マーフィーは凶悪な強盗一味の追跡に失敗し惨殺されてしまいます(第二の残酷シーン)。この殺し方がひどいんです。ただ殺すだけでなく、いたぶって殺す。。。あ==、見てらんないシーン。でも、だからこそ、ロボコップとして蘇ったとき、ただのロボットにはない知恵と力が備わったわけですが。

全編風刺にあふれ、冷や汗が出そうなシーンの連続です。悲惨なニュースを笑顔でこともなげに伝えるニュース・キャスターや、「核兵器戦争ゲーム」のCM。 「やられる前にやっちゃえ」と核兵器を落とすゲームを家族で楽しそうにプレイしている映像が怖すぎる。。。

ジェフ先生によると、この映画が作られた 1987年は、アメリカはレーガン政権、イギリスはサッチャー政権。 利益重視の政策がどんどん推し進められていた時代で、それを皮肉っているとか。なるほど~。 タイトルが「ロボコップ」なだけに、脚本が出来上がってもこれを引き受けてくれる製作会社がなかなか決まらず、映画化に苦労したエピソードがあるそうです。私も最初は(ドライブ・イン・シアターで観る前ね)、「ロボコン」みたいなかわいい映画だと思っていたもの。。。

「ロボコップ」ことマーフィーは、後半、徐々に人間の心を取り戻して行きます。相棒のアン・ルイス警官と心を通わせ、また、はっきりとではないけれど、妻と息子の幻影のようなものまで見ます。生前息子に「パパやってみて!」と言われた拳銃くるくるっと回す仕草までしてしまう、サイボーグのロボコップ。でも、もう妻にも息子にも会えない。ああ、かわいそう。。そのあたりは、たしかに、情感に訴えるしみじみとした良い映画なのか。。。。

いやね、でも、アニメで観るぶんにはいいけれど、生身の人間はきついですよ。あのシーンは。いくら映画とはいえね。
受講生は全員若くはない女性たち(笑)。こういう映画が好きそうではない人たちばかり。授業が終わり、みんなどっと疲れていました。次回は「メトロポリス」という1926年の映画。古典中の古典のSFだそうです。ふぇ~重そう~~。そして来期はスタンリー・キューブリック特集だそうです。さらに重そう~~。

教室で唯一の’男の子’であるジェフ先生が「では、また!」と満足げな明るい表情で去ったあと、「が、がんばりましょうね~」と顔を引きつらせながら励ましあった私たちでした。

by oakpark | 2008-06-09 21:09 | 映画 | Comments(0)

メッシュが大好き!   

髪のメッシュじゃないですよ~。
皮のメッシュです♪
メッシュって英語で「編み目」という意味なんですね~。
そう、皮が編み目になったものが、なぜか昔から好きなのです。
特に夏になると身にまといたくなります。
メッシュのものが売られている売り場が素通りできないです。とりあえず手にとってみます(笑)
というわけで、わがやのメッシュ君、大集合!
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もちろん、そんなに高価なものはありませんけれどね。
ベルトはサイズが自由なのがいいです。

ひとつだけ、特別扱い。
このベルトは、20年以上前、まだ駆け出しの社会人だった頃に梅田の阪急百貨店で購入したものです。値段も覚えています。セールで8000円。当時の私にとって、ベルトに8000円出すっていうのは、とんでもないことでした。ベルトなんてスカートやズボンに付属しているものしか持っていなかったですもの。キャビンのボックススカートについているゴム製の縞々のやつとかね(Hさん、覚えてる?)。 でも、きっと、ちょうどそのころ、「ベルトにお金かけるのっておしゃれかも?大人の女かも?」って気づき始めた頃だったのでしょうね~。売り場で、ふっと目に留まり、かなりの時間迷って、清水の舞台から飛び降りるような気分で買いました! そのときの自分、そのときの気分まで今でもはっきり覚えています。この判断、吉と出るか凶とでるか、どうだろな、ってそんな気分。ちょっと憂鬱なようなうれしいような。。。これです。
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で、これは、吉だったのですよ!
その後何度も使い、ついには切れていしまい、その後押入れにしまわれたままだったのですが、ベルトを修理してくれる店を見つけ、修理してもらったのが2~3年前。出来上がったときはうれしかったなあ。 これからも大事に使うつもり♪

そうそう、これとは反対に、凶となったお買い物は、メッシュじゃないけれど、20代の後半に買った、真っ赤な皮の手袋。黒っぽい装いに、赤のワンポイントがかわいいかも?と思って買ったけれど、その後恥ずかしくて全然使わなかった。 もっと若い頃だったらよかったかもしれないけれどね~。でも、そんな若い頃は皮の手袋を買う発想もなかった。うまく行かないものですよね。。。

by oakpark | 2008-06-04 13:12 | ファッション | Comments(14)