カテゴリ:日本のテレビ番組( 6 )   

『ファミリーヒストリー ~野口五郎』   

今日はテレビ番組の話です。

前クールでは珍しくドラマを二つ観ていました。「民王」と「表参道高校合唱部」。どちらもとっても楽しくて、家族全員(長男除く)のお気に入りでした。あまりにも楽しみにしていて、長女や次女とは一緒には観たくなくて、一人になる時間に観ました。今クールは、朝ドラの『あさが来た』だけ観てます。どんなストーリーになるのかな❓という興味と、あと主題歌がいいですね。AKB48が歌う「365日の紙飛行機」ですが、歌詞がとっても前向きでいいんですよ。最初のフレーズを歌う山本彩さんの歌唱もいいですねえ。 いつも録画で観ていますが、毎回歌部分も飛ばさずに聞いています。癖になるメロディーで、ついつい鼻歌で歌いたくなってしまいます。

で、ドラマとは別に、絶対毎回見ているのが、以前にも書きましたが「ファミリーヒストリー」と「ミュージックポートレート」です。やはり私は、バイオグラフィーもの、音楽ものが好きみたいです。

前回の『ファミリーヒストーリー』は野口五郎さんでした。野口五郎さんといえば、もう懐かしくて仕方がありません。郷ひろみさん、西城秀樹さんと並んで『新御三家』ともてはやされ、大人気だったころ、私は中学生。『明星』とか『平凡』とかいった雑誌の表紙に三人のうちの誰かしらが載っていたころを懐かしく思い出します。 親友のひとり、Kが野口五郎の大ファンでした。当時、野口五郎ファンはどちらかといえばマイナーで、よく彼女のことをからかっていたような思い出があります。でもKは全くぶれず、野口五郎ファンで居続けました。私の周りには郷ひろみか西城秀樹が多かった気がします。私もそんなに熱狂的ファンではなかったけれど、だれがいい?と聞かれたら、郷ひろみだったような気がします。

でも、今,改めて聞きなおしてみると、今でも聴きたいなあと,あるいは今こそ聴きたいなあと思うのは野口五郎さんの歌なのです。五郎さんの曲はどの曲も、哀愁があってメロディーがとてもよくて、訴えてくるものがある。人生経験を積んだ今聴いたほうが、感じ入るものがある。当時は子ども過ぎて歌詞の意味が分からず、歌の良さがわかってなかった。『私鉄沿線』『甘い生活』「オレンジの雨」もいいけれど、今なぜか『君が美しすぎて』を聴くと、せつない気分になってしまいます。なぜでしょう。1973年の曲。ストレートで強烈な詩が、中学生だった当時の私の心に強く訴え,何かしらを残したのでしょう。わからないからこそ残る、というのもありますね。

『ファミリーストーリー」では、五郎さんの両親とも歌手志望で歌がうまかったことが紹介されていました。お母さまが「支那の夜」をうたった音源が流れましたが、高音の透き通るようなきれいな声でした。若いころのお父様は五郎さんにそっくり。戦争中は中国戦線に駆り出され大変な思いをされたそう。両親の成しえなかった夢を背負って13歳で岐阜県から上京し歌手を目指した日々はさぞかし大変だったのでしょうね。 レコード大賞歌唱賞を獲得した時、カメラの向こうのお母さんに向かって「やっともらえた」と本音をこぼしたのは、それまでずっと次点続きだったからだそう。本当に一人の人の人生にはいろんなものが詰まっているんだなあと思います。



このころ、初々しくてかわいいですね。


いい曲はいつ聞いてもいいです、ほんと。

by oakpark | 2015-10-25 23:10 | 日本のテレビ番組 | Comments(0)

NHK すっぴんラジオ   

6月はついに一回しか投稿できませんでした。 やはり、ちゃんとしたパソコンがいるなあ。。。

最近発見した面白いラジオ番組のことを書きます。NHK第一で午前中に放送している「すっぴんラジオ」の月曜と金曜がお気に入りです。月曜のパーソナリティは劇作家の宮沢章夫さん。少し前にテレビのほうで「サブカルチャー解説」の番組をされていて、その時見ていて気になっていた人です。金曜は作家の高橋源一郎さん。そして、相手を務めるNHKアナウンサーが藤井綾子アナウンサー。この、藤井さんの相手ぶりがとってもいいですね。きりっとしていて、ちょっとおかしくもあり。有働さんもそうですが、関西で培った笑いのセンスが効いているような気がします。同じ関西出身としてうれしく思いますね。

もともと、金曜日の9時ごろに放送される、悪魔系映画評論家高橋ヨシキさんを迎える「シネマストリップ」のコーナーが好きで聞き始めたのですが(これについてはまた後日)、そのほかの時間帯もとっても興味深いのだろうなあと想像できます。「想像できます」と言わざるを得ないのは、なかなかこの平日の午前中というのはすべての部分を聞くことはできず、「らじるらじる」でのパーソナリティーさんのコーナーを聞くくらいしかできないからです。宮沢さんは「愛と独断のサブカルチャー講座」、高橋さんは「源ちゃんのゲンダイ国語」というコーナーを持っていますが、そのいくつかを聞いてみました。


宮沢さんの「アンアンとノンノが変えたもの」という回はとっても興味深かった。私がどっち派の女の子だったかというともちろん「ノンノ」のほうです。「アンアン」のほうがおしゃれだというのはわかっていたけれど、店頭などでパラパラめくって見るに、自分には無理なファッションばかりで、どうせ500円出すならより現実的でまねできそうなほうにしようと当時思っていた気がします。でも、ぜったい「アンアン」や「アンアン」を愛読している女の子のほうがかっこよかったのです。 だから、今回「ノンノ」の創刊号の表紙の写真をネットで調べてみてちょっとびっくりしました。こんなにとんがっていたのね。
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「アンアン」のほうは見たことがあったのですが、「ノンノ」創刊号の表紙は初めて見た気がします。モデルはパリコレマヌカンのアンシュカ エクマン という人で衣装はエマニュエル ウンガロ だとか。撮影はコートダジュールで行われたなんてずいぶんな力の入れよう。相当「アンアン」に対抗意識を持っていたのでしょうね。「ノンノ」は「アンアン」発売から1年3か月後に発行されたそうです。私が購読していていたころの「ノンノ」はもっとコンサバというか普通の女の子風の女の子が表紙になっていたように思いますね、、、というわけで、ヤフオクで検索し、当時きっと買っていただろう、見たことある感じのものを一つ入札してしまいました。20歳ころの私のかけらに出会えるかも。

高橋源一郎さんのコーナーでは「サバをよむのサバの正体」と題された回を聞いてみました。さすが言葉のプロの源一郎さんの話は興味深かったです。でもひとつ、私がうん??と思ったのは、源一郎さんがこう言ったとき、「魚という漢字をさかなと読むようになったのは、昭和47年だそうですよ!」とえらい驚いていたこと。 え、私は知ってたよ。と思わずラジオ(じゃなくてiphone だった)に言いたくなりましたよ。何年生だったか忘れたけれど小学生のとき魚という漢字は「うお」と「ギョ」という読み方だと習ったとき、へ~~と思ったものです。「さかな」じゃないんだ、と。でも、「うお」というのが大人っぽい響きで、自分が賢くなった感があったことも覚えています。今は、正式に「さかな」とも読めるのですね。

言葉って、普段何気なく使っているけれど、由来とか良く知らないこともありますよね。源一郎さんの「本当の名前」の回も面白かったです。

英語にもそういうのあります。ふと、gangsterという単語を目にしたのです。「ギャング」のことです。そういえばstarじゃないんだ、と思いました。「ギャングスター」と発音すると、なんだか「ムービースター」のようで、「ギャング」って悪い人たちなのに、スターとはなんぞや、と思うじゃないですか。でも、star じゃなくてsterだったのですよ。で、sterというのにどういう意味があるかというと、「・・・・に関係のある(の状態にある)人の意味の名詞を造る」とありました。なるほどね、gangに関係のある人、ということですね。ほかに、youngster(=若者)という単語もありますね。 言葉って面白いです。サブカルチャーも。 また、宮沢さんと高橋さんの番組聞きたいです。

by oakpark | 2015-07-02 12:21 | 日本のテレビ番組 | Comments(0)

「Switch 朝井リョウ×東出昌大」「マッサン」   

ひさびさに、カテゴリ「日本のテレビ番組」です。普段テレビはあまり観ず、相変わらず、好きな番組は「ファミリー・ヒストリー」やスポーツ番組だったりするのですが、たまたま番組表で朝井リョウさんと東出昌大さんの対談番組を見つけ、録画して観ました。とっても面白かったし、お二人のファンになりました。まず、朝井さんは若くしてベストセラー「桐島、部活やめるってよ」を世に出し有名になったのに、普通の若者の感覚を持ち合わしていて、とても頭がよい。6歳から物語を書き始めたから、普通の青春はその時点で終わった、なんて自己分析がすごすぎる。私はこの人の著作は「桐島~」と「何者」しか読んでいないのですが、そのほかの作品も読んでみたい。でも、鋭すぎて人間のいやな部分を見せつけられていやな気分になりそうな気もします。でも読みたい。そして東出さんもまたデビューから3年、とんとん拍子に仕事が増え、セレブの仲間入りをしたはずなのに、ものすごく普通で好感を持ちました。「3年で大河ですね」と朝井さんに話を向けられて、「でも、変らないじゃん。仕事はし続けなければいけないし。これを思い出話にできないし」と話していたのが印象的でした。今のところ、けっして「うまい」役者さんではないけれど、本人も言っていたように「うまい」というのが褒め言葉かどうかもわからない。確かに、私も思うのだけれど、俳優にしても歌手にしても全員が「うまい」必要はないのです。「うまい」という範疇に入らない人が必要な場合もある。「うまい」人ばかりが集まると、暑苦しくなるしね~。東出さんには、「うまい」じゃなくて、存在感のある、というか、なんか気になる俳優さんになってほしい。でも、もうちょっと姿勢は良くしたほうがいいかもよ。

「マッサン」まだ見続けています。話がなかなか展開していかないけれど、実際もそうだったのかもしれないから仕方ないかな。実話を基にしているんだものね、勝手に創作できないか。母親役の泉ピン子さんが亡くなるシーンを見ました。私個人的な感想は、今回のピン子さんはあまり印象に残らなかったです。嫁に厳しく、最後にその嫁を認める姑って、ドラマにはよくありそうな気もするし。ただ、その亡くなるシーンで流れた「蛍の光」にはぐっときました。

「蛍の光」って今ではそれほど頻繁には聞かないけれど、私が子どものころはよく聞いた気がします。きっと私世代の人には、人生のいろんな場面で聞いた「蛍の光」が思い出されるのではないかな。卒業式かもしれないし、紅白歌合戦のフィナーレかもしれない。 みなさん、いつ聴いた「蛍の光」を覚えていますか?

私が「蛍の光」を聞いて思い出す光景が神戸港での父との別れです。子どものころ、確か、私が6~7歳で、弟が3~4さいのころだったと思うのだけれど、いつもは、母の実家である愛媛県大三島に当時住んでいた兵庫県から行くのに、電車か父の車で尾道や三原まで行って、そのあと船で島にわたっていたのに、そのときだけなぜか神戸港から大きな船に乗って島に向かいました。父は一緒に行かず、港から見送ってくれていて、テープを切ったのですよ。あれはどうやってやったのか。船側から父に向かってテープを投げたのかな。テープの端と端をお互いに持って、船が岸壁から離れていくときに、自然に切れていくのだけれど、私はすごくさびしかったのを覚えているのです。永久の別れのように。お父さん、どうなっちゃうのだろう、と心配していたのを思い出します。そのとき流れていたのが「蛍の光」。寂しくて悲しい私の気持ちを増幅するような美しい調べでした。そして、船室では弟がぐずっていて「おらあ ぐずらだよ」というアニメのお菓子を持っていたことを覚えています。あのころの弟はかわいかったなあ。

「蛍の光」は私の中では’さびしい’を連想する曲です。

by oakpark | 2015-01-11 23:47 | 日本のテレビ番組 | Comments(8)

朝ドラ「マッサン」観てます。   

今期の朝ドラ「マッサン」を先週から見始めました。

朝ドラは気がむいたときだけ観てます。 独身のころや結婚してしばらくは朝ドラがあまり好きではありませんでした。暇な専業主婦の象徴、のように思えて避けていたのです。

ところが,最近になってたまたま「おひさま」を観て、いいなあ~と思ったのですよね。ほんわかするし、時には涙するし、前向きな気持ちになれるし。このドラマ、後半は失速しましたが、前半は良かったです。このときに観た満島ひかりさんの演技は特に印象に残りました。

つづいて「カーネーション」を観て、このドラマの大ファンになりました。主演の尾野真千子さんの熱演が素晴らしく、久しぶりに聞く本物の大阪弁に郷愁をかき立てられました。

人気朝ドラとなった「あまちゃん」はスルーしてました。その次もスルーし、そろそろ「ごちそうさん」で朝ドラ生活を復活させようと思いました。ご飯つくりのモーチベーションあがるかな、と期待して。 なんだかんだいいながら最後まで観ました。

「花子とアン」はスルー。 英語の話だから、避けてしまいました。でもおもしろそうでした。

今回の「マッサン」もスルーのつもりだったのですが、先週たまたま観て、俳優さんたちの力のこもった演技にひきつけられました。朝ドラって昔よりずっとレベルが上がっているような気がします。

外国人ヒロインのエリーは拙い日本語を表情や演技力でカバーしているし、マッサン役の玉山鉄二さんの熱演や、広島弁もすばらしい。堤真一さんのコミカルな演技もさすがです。

でも、私がこのドラマの画面にひきつけられたわけはそれ以外にもあると昨日気づきました。 それは、登場人物、特に男性のスーツが素敵だから。 きっと意識してそういう服を選んでいるのだと思うけれど、大正時代の暗いセットの中に、西川清さんの白いスーツが映える。堤真一さんが着ている服もいつも素敵。襟のあるベストとか、大好き。レトロな雰囲気がいいなあと思う。 実は、ベージュとか白とか、薄い色のスーツって、私は憧れがあるのですよね。白とベージュのくみあわせとか、大好きなんです。特に白人の人には似合う気がしますね。

突然思い出しましたが、前に観た「ナイル殺人事件」という映画のなかで、アルキュール・ポワロを演じたピーター・ユスティニフの服装が好きでした。
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私の大好きなドラマ「ホワイトカラー」のシーズン3冒頭のニールの服もいいですね。
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今、テレビ東京のお昼の時間に「ホワイトカラー」シーズン1が放映されています。またまた「ホワイトカラー」人気が上がるかも。

いや~、朝ドラはいろんな話題を提供してくれますね。新人とベテランが入り混じってがんばってます。そういえば、堤真一さんは、私の弟と同じ高校のひと学年違い。実家もとても近くでした。私の故郷からこんなスターが生まれるなんて光栄です。もちろん、堤さんのしゃべる関西弁は完璧です~。

by oakpark | 2014-10-28 23:28 | 日本のテレビ番組 | Comments(0)

毎回号泣 NHKの「ファミリー・ヒストリー」   

先日、NHKの「ファミリー・ヒストリー」がお気に入りであることをこちらに書きました。このときは、俳優の高橋克典さんのお父さんが教師だったことから、自分の小学校時代の恩師のことに思いをはせた、という内容のことを書いたのですが、今回は番組そのものについて。

この番組、もともとは不定期に放送される番組だったように思います。それに、タレント(お笑い系だったような)が司会役で、その日に取り上げられるタレントにスタジオでインタビューをしながら、家族の歴史の映像を見る、という形式だったように記憶しています。その頃の放送で、高橋恵子さんの回を観ましたが、祖先が北海道の開拓民で、これも感動的でした。

今は、司会はなく、まずゲストのタレントが映写室のようなところに案内され、出来上がったビデオを観て、ときどきインタビュアーの質問に答えるという形式。その際、インタビュアーは画面に出てこない。

今の形式のほうがシンプルでいいですね。映像を見つめるタレントの表情も同時に映し出されるときがあり、どのように自分の歴史と対峙しているかが視聴者にも伝わるようになっています。ただ、個人的には、この部分最低限の長さのほうがいいと思います。観ているうちに、ゲストのタレントさん自身への興味は薄れ、人間の歴史、親子の絆、伝えることの意味や深さに、視聴者はのめりこんでいくからです。

さらに、余貴美子さん、谷原章介さんらのナレーションがとってもいいです。とくに余貴美子さん。悲しいシーン、うれしいシーンで微妙に変化をつけながら抑えたトーンで語る。これぞ、ナレーションというすばらしさ。

そしてそして、なんといっても私が今回言いたかったのは、エンディングに流れる くるりの「Remember Me」という曲のこと。ほんといい曲なんです。 番組を観るのも数回目なので、この曲が流れてくると、くるぞ、くるぞ、というかんじで、条件反射のように涙がにじんでくる。そして期待したとおりの展開になると号泣。。。いや、自分でもあきれます。

番組的にも最後に一番いいネタを残しているんですよね。これに、あの曲がかぶるともうだめ。前奏からとってもいい。前奏が長すぎでいやな曲もあるけれど、これはいいですね。前奏を聴き、気持ちが盛り上がってきた頃にボーカルが入る。ちょっと、スピッツを思い出すような綺麗過ぎないボーカルもいい。 くるり、というバンド名は始めて聞きました。有名なのでしょうか。youtubeで探したけれど、Remember meはなかったです。 どなたかがピアノで弾かれたのがありましたのでこれをはっておきます。耳コピーで弾いているそうで、すごいです。これを聞いただけでも、私は涙ぐみそうになる。音楽ってすごい。

by oakpark | 2013-02-07 10:31 | 日本のテレビ番組 | Comments(0)

お気に入りテレビ番組 『ファミリー・ヒストリー』   

最近お気に入りのテレビ番組を紹介します。NHKで月曜10時から放送の「ファミリー・ヒストリー」。芸能人の家族の歴史を調べて、実際の映像や写真と役者が演じる映像とを組み合わせて見せるドキュメンタリー番組です。昔からこういうドキュメンタリー番組が好きでした。このブログを始めた頃にも書きましたが、ノンフィクション番組の好きなところは、限られた材料でいかに面白く感動的に見せるかというところに工夫がなされているから。作り物のフィクションだと、無制限に新しいお話しを作って感動的にできるけれど、ドキュメンタリーの場合は使える材料は事実のみ。これを勝手に変えることはできないので、番組が面白くなるかどうかは、その事実をどういう順番でどのように見せるかにかかってきます。ナレーションの果たす役も大きいですね。

この番組を最初にいいなあと思ったのは、俳優の浅野忠信さんを扱った回。浅野さんのお父さんはアメリカ人で浅野さんが生まれてすぐにアメリカに戻っていきました。なぜお父さんはは幼い浅野さんをお母さんを捨てたのだろう、浅野さん本人も気になっていたことを番組が代わりに調べてくれ、新しい事実が続々と出てきました。そして最後には感動の結果が待っていたのです。

今週は、俳優の高橋克典さんでした。克典さんのおとうさんは音楽教師。数年前に亡くなった時にお葬式に1000人を超える参列者がいてそのほとんどが教え子だったそう。家ではお父さんと触れ合った思い出がほとんどなかった克典さんは思います。お父さんには自分の知らない人生があったに違いない。どんな教師でどんな歴史を背負った人だったのだろう、と。その疑問に答えるべく番組がいろんな角度から調べていきます。関係者にインタビューをしたり、歴史の資料館にあたったり。そして浮かび上がってきたのは、戦争の傷跡。

実は克典さんのお父さんは、15歳にして海軍に志願した元軍人でした。弱冠16歳で特攻隊に志願し、お国のためにいかに死ねるかを考えて思春期を過ごした人でした。それゆえに特攻隊員に選ばれたことを誇らしく思っていました。ところが、出撃を前にして、駐屯していた土浦の海軍航空隊が米軍の攻撃を受けて大打撃を受けてしまいます。ここにそのことが書かれていました。そして、そのまま出撃することなく終戦。しかし先輩たちの殉死を多く見てきた高橋少年の心の傷は大きく、復員後はすさんだ生活を送ります。ある日のこと、たまたま通りがかかった境界から聞こえる美しい歌声に心を奪われます。音楽との運命的な出会いでした。それから高橋さんは音楽にのめりこみ、音楽家を目指します。この頃に、声楽家を目指していた奥様との出会いも果たします。結局、音楽家ではなく音楽教師の道を選んだ高橋さんは、ときに、お国のために命を散らせた同世代の仲間のことを思い涙しながら、自分が今できることに喜びを見出し、幸せを感じながら、人生を全うするのです。

さすがにNHKはこういう番組の作り方がうまいです。途中何度か証言をしていた、高橋先生の教え子(最初の学校の音楽部の部長)が実は現在、高橋さんと同じ教師になっているということが最後に紹介されます。そしてこう言うのです。「高橋先生の退職のときに『先生ありがとうございました』というと、高橋先生はこうおっしゃったのです。『いやいや礼を言うのは私のほうだよ。君たちがいたから自分は幸せなときを過ごすことができた。君たちのおかげで救われたんだよ』私は教師として長く勤めてきましたが今でも、高橋先生を超えることはできません。でも、お手本にできる先生であったことは私の一生の宝物だと思うのです」

胸を打たれました。と同時に私にもそういう先生がいることを思い出しました。小学3,4年のときに担任してくださった深沢安夫先生。先生に教えていただいたあの2年間は、今でもキラキラ輝く宝物のような存在です。5.6年の頃のことはあまり覚えていないのに、3,4年の頃のことはなぜだかよく覚えているのです。それだけ印象深い日々だったのでしょう。実は深沢先生も特攻の生き残りでした。順番が回ってこずに終戦を迎えたそうです。過酷な経験を積んだ人は人生に対する覚悟が違うのかもしれません。先生から『真面目にきちんと生きる』という生き方の基本のようなものを叩き込まれた気がします。教室の掃除の仕方、給食の運び方、たくさん噛んで食事をすること、うそをつかないこと。あるとき、花壇を踏みつけてしまった男子生徒がこっぴどく先生に叱られ、「花さんごめんなさい」と花に向かってお辞儀をしながら謝っていたことを覚えています。だめなことはだめ、小さな花にも命は宿る。そういうことを先生は教えたかったのかもしれません。毎週木曜日(たしか)の読書ノート提出も懐かしい思い出です。毎週ノートを書かなければいけないので、毎週一冊は本を読まなければいけませんでした。バスに乗って私立図書館に通って本を探しましたっけ。その頃のバス代は大人30円、子供15円でした。次郎物語り」や「エミールと探偵たち」などがその頃の私のお気に入りの本でした。学校の帰りに友達と感想を言い合ったりもしましたっけ。

先生とは残念ながら数年前から連絡が取れなくなりました。どこかで存命されているのか、もう黄泉の国に旅立たれてしまったか。 もしチャンスがあるならももう一度お会いしたい。まあ、お世辞のお世辞だろうけれど、私のことを『せんだんは双葉より芳し』なんてほめてくれて。母がずいぶんこの言葉を気に入って、いつまでも『深沢先生がこういってくれたねえ』と言っていました。当時も今も全然芳しくはないけれど、尊敬できる先生に出会えた私は幸せ者なのかなとも思います。 

いろんなことを思った今回の「ファミリー・ヒストリー」でした。

by oakpark | 2013-01-12 00:50 | 日本のテレビ番組 | Comments(2)