2013年 09月 07日 ( 1 )   

映画 『わが青春に悔なし』 『桐島、部活やめるってよ』   

たまたまですが、先週、青春映画を二つ観ましたので紹介します。

『わが青春に悔なし』(1946) 監督:黒澤明 出演:原節子 前田進 河野秋武 大河内伝次郎
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いや~古い映画でした。1946年ということは戦後すぐですね。アメリカ側からもよし、というお墨付きをもらって世に出た映画なのでしょうが、後半の泥にまみれて労働するというシーンは、共産主義的な雰囲気もあるような気もして、何に焦点が当たっているのかちょっとわかりにくい映画ではありました。京都大学の教授の娘である(つまりいいとこのお嬢さん)原節子が、二人の男性の間で揺れ動き、最終的には苦労をする方の人生を選ぶというお話し。秀才で心優しく、日和見主義的生き方で出世していく糸川と、実直で自分の信じる道を突き進む野毛。軍国主義の吹き荒れる日本においては、野毛の信念を曲げない生き方は危険と背中合わせだ。映画の中の原節子はもちろん、ドラマチックな野毛を選ぶ。そして、どんなに泥にまみれようとも「振り返ったとき悔いのない生き方」を貫くのだった。そんなにたくさん黒澤作品を観ているわけではありませんが、私の中で黒澤監督といえば、泥、のイメージ。黒澤監督だから、こんなに泥のシーンが長いのかしらん?と思いました。でも、不思議なことに、泥にまみれてからのほうが、原節子の美しさが際立つ気がしました。野毛の母親役の杉村春子は当事30代で、老けメークをしていても声が若かった。京大を舞台にしているのに用務員さん以外誰も関西弁をしゃべっていなかったのが変だな~と思った。当事の映画作りはそこまでリアリティを追求していなかったのかな。あと、原節子が惹かれる野毛は、私にとってあまり魅力的に見えなかったな。糸川の描かれかたがかわいそうだった。。。。。以上です。

『桐島、部活やめるってよ』(2012) 監督:吉田大八 出演:神木隆之介、東出昌大、松岡茉優、大後寿々花
前野朋哉、山本美月、橋本愛、
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面白かったです! 映画好きの友達が勧めてくれて、観なきゃ、観なきゃと思っていたのですが、観てよかった。前に「クラッシュ」を観たときと同じくらいの衝撃を受けました。俳優たちはほとんどが素人同然の若者で、最初のほうは、ちょっとたるいかな~と思いながら観ていたのですが、だんだん、脚本のうまさ、会話の自然さに、引き込まれていきました。「ある、ある~」なんて思いながら。『わが青春に悔なし』は、ある意味、’デフォルメ’された現実だけれど、こちらの映画のほうは、等身大の現実。普通にありふれている現実を、うまい具合に切り取って組み合わせていくことで、メッセージが伝わってくる。うまいなあ~と思いました。同じ時間を視点を変えて繰り返すという手法を使っています。見方や立場を変えると物事の意味合いが全く違ってくるのを思い知らされてはっとしました。

映画紹介で書いた出演者の名前は、私の印象に残った順に書きました。映画部部長前田君を演じた神木隆之介は気が弱いけれど、滑稽なほどの一生懸命さが好感の持てる少年役がぴったり。吹奏楽部部長の大後寿々花とのやりとりが笑えました~。クラス1のイケメンを演じた東出昌大は、たしかにかっこいい。でもどっかで見たことのあるような顔にも見える。お笑いの有吉や徳井、演歌歌手の山本譲二、女優の山口智子とか、いろんな人を思い出してしまった。でもイケメンですよね。10月から始まる朝ドラへの出演も決まっているようです。今後どんなふうになるか。 そして、そして、女性陣はみんなよかった~。とくに、かわいくてちょっと意地悪な女の子を演じていた、松岡茉優は、ほんとに自然に見えたなあ。あんな子いる、いる、って思った。すい部の部長さんの生真面目そうな感じも、桐島の彼女役の山本美月のアンニュイな感じもぴったり。それぞれの髪型も役柄に合わせていて、とても考えられていると思った。前田君が憧れているバドミントン部のかすみを演じた橋本愛は、小説を読んだときに私が思い描いていた女の子とかなり違っていたけれど、まあ、こういうのもありなのでしょう。 中3の次女にちょっとだけ見せたら「面白そう~。見たい~」と言っていたので、来週の期末テストが終わったら見せてあげることにしよう。ってことは、もう一回借りてこなあかんわ~。

笑えるシーンもかなりあって、いやほんと、楽しめました。

by oakpark | 2013-09-07 16:34 | 映画 | Comments(65)