マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」   

以前からこちらにも書かせいただいているカルチャーセンターの映画講座、今期はSFシリーズでその最終回が「メトロポリス」(1926)でした。こんな古くてマイナーな映画、地元のレンタルショップにあるわけもなく、またまた渋谷まで出かけて行きました。
すると、なんと!このマイナーな映画が2本とも貸し出されていたのです!もう今回はいいや、と半ばあきらめムードなのでした、実は。すんごい好みじゃなさそうな映画だし、しかも無声映画だし、難解そうだし~。 というわけで、講座も欠席してしまいました。もったいない!!
しかし、この映画、マイナーどころか、映画通の人には、超有名な古典SF映画なのでした。しかも、あとから気づいたのですが、この映画の中の映像が、Queenの「Radio Ga Ga」という曲のPVにつかわれていたのでした。わ~、だから、どこかで聞いたことがあると思ったんだ。やっぱ、観れば良かったかなあ。でも、もう観ないだろうな~。

さて、せっかく渋谷に行き、何も借りないのは悔しいので、地元レンタルショップにはありそうもないマイナーな映画を借りることにしました。 いくつか、良かったものを紹介します。

*「刑事マディガン」(Madegan 1968) ドン・シーゲル監督  リチャード・ウィドマーク、ヘンリー・フォンダ
マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」_e0123392_22522166.jpg

地味な映画です。今なら絶対映画にはならないだろうと思われます。刑事ドラマですが、激しい銃撃戦や華麗なアクションがあるわけではない。刑事も一人の人間だということを描き出した、骨太の人間ドラマでした。

*「すてきな片想い」(Sixteen Candles 1984) ジョン・ヒューズ監督 モリー・リングウォルド
マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」_e0123392_2259369.jpg

「プリティ・イン・ピンク」のモリー・リングウォルド主演の青春ラブコメ。モリー演じる、16歳の女の子サムが、手の届きそうもないハンサムな男の子に片想い。でもそのハンサム君には飛びっきりの美女の彼女がいて。。。なのに、サムは、お調子者のジムに逆に好かれちゃって。。。というよくあるストーリーですが、おばかなギャグ満載で、楽しめましたよ~。 で、上の写真の左側の男の子がジム君で、アンソニー・マイケル・ホールという俳優さんなのですが、それが今こんなんよ!めっちゃ渋い男になっている~。男の子って化けますよね~。びっくり! 私は女なので、女の化け具合より、男の化け具合に驚かされます。
マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」_e0123392_2335247.jpg


*「センチメンタル・アドベンチャー」(Honkytonk Man 1982) クリント・イーストウッド監督 クリント・イーストウッド主演
マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」_e0123392_2384225.jpg

クリント・イーストウッドが渋くてかっこよかった。こんなにかっこいい人だったんだ。 カントリー歌手のレッド(イーストウッド)が、カントリーの祭典「グランド・オール・オープリ」で歌うことになり、姉の息子のホィット(カイル・イーストウッド)とともにポンコツ車でナッシュビルに向かう。その間、レッドはホィットに「男とは」「生きぬくためには」といった人生の極意を体を張って伝えていく。体を張って、というのは、実はレッドは病におかされていたから。 なかなか良い映画でした。
なお、「グランド・オール・オープリー」は、エルヴィスにとって苦い思い出のある場所として、エルヴィスファンの間では有名です♪

*「卒業の朝」(The Emperor's Club) マイケル・ホフマン監督 ケビン・クライン
マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」_e0123392_23194281.jpg

これは考えさせられる映画でした。私も経験あるな~と思いましたもん。 規律の厳しい男子校の名物先生(クライン)が、問題児とどう接していくのか。問題児くんを良い方向に導くことが出来るのか、この一点で、最後まではらはらしながら観ました。エンディングは観てのお楽しみですね。「リトル・ミス・サンシャシン」で私が目をつけた(笑)、ポール・ダノくんが出ていました。かわいかったです~。

*「見知らぬ乗客」(Strangers on a Train 1951) アルフレッド・ヒッチコック監督 ファーリー・グレンジャー、ロバート・ウォーカー
マイナー映画祭り♪ 「刑事マディガン」「すてきな片思い」「卒業の朝」「見知らぬ乗客」「消された証人」_e0123392_23273824.jpg

ヒッチコック作品らしい、はらはらどきどき物でしたよ~。テニス・プレイヤーのガイ(グレンジャー さわやかなハンサムです♪)は電車の中で見知らぬ男ブルーノ(ウォーカー)に話しかけられる。ブルーのは、ガイが別れたがっている妻を自分が殺してやるから、その代わりに、自分の父親を殺してほしいという、交換殺人を持ちかけ、勝手に自分だけ実行してしまう。殺人の動機があるのはガイだけ。捜査の手が迫る。ガイは現恋人のアンとその妹と共に、どうにかしてブルーノを追い詰めようとする。。。 というストーリー。見所はまずガイ(テニスが似合いそうなハンサム!)のテニスシーン♪ 昔のテニスの様子を見ることができてよかった。私もその昔、ウッドのラケットを振り回してテニスをしていたので(笑)。それと、ブルーノ役のロバート・ウォーカーが鬼気迫る、不気味な演技がすばらしかった。どういう人かと調べたら、この映画の公開年に亡くなっている。やはり、薬だ。。。 生きていたら、もしかしたらオーソン・ウェルズとかジャック・レモンなんかのような俳優として名を残したのではないだろうか。ハンサムというわけではなく、ちょっと愛嬌があって、存在感のある俳優さんでした。

*「消された証人」(Tight Spot 1955) フィル・カールソン監督 ジンジャー・ロジャース、 エドワード・G・ロビンソン、 ブライアン・キース
せりふの多い、舞台劇のような映画でした。女囚人(ジンジャー・ロジャース)はギャングに不利な証拠を握っているため、裁判所で証言するために刑事に連れ出されホテルに保護される。しかし彼女は、一度は世話になった人を陥れるような証言はしたくないと言い張る。それを説得しようとする刑事と、彼女を証言台に立たせまいとホテルの部屋への突入を画策するギャングのせめぎ合いといったストーリーですが、中心は刑事と女囚人のやりとりになっています。生意気で、プライドが高く、でもかわいげのある女囚人をジンジャー・ロジャースが熱演しています。さすがです。彼女はミュージカル映画だけではなかったのですね。彼女を説得する二人の刑事もなかなかよいです。エドワード・G・ロビンソンという人は、存在感のある名優といった風情。かなりの大物俳優のようです。ブライアン・キースはちょっと、コリン・ファースに似た感じ。ジンジャー・ロジャースとの火花の散らしあいがなかなかよかった。ほろりと来るシーンもありました。 フィル・カールソンという監督は初めて聞きましたが、なんとエルヴィスの「恋のKOパンチ」の監督だったわ。だから、この映画、チャールズ・ブロンソンとか渋い俳優が出ているのかなあ。映画は渋くないのに(爆)。

マイナー映画万歳!

by oakpark | 2008-06-28 22:49 | 映画

<< 同窓会 本『エリック・クラプトン自伝』 >>