「もの」へのこだわり   

今まで、いろんな「もの」を購入してきた。
親に買ってもらった物や、自分で稼いだお金で購入した物、いろいろ。
買った時のことを妙にはっきり覚えているものもあれば、あれ?これいつ買ったっけ?というものもある。
今でも手元に残っているものは、せいぜい社会人以降のもの。大学時代のものは、さすがにないかもしれない。
あ、そういえば、大学3年から4年になる(関西では3回生から4回生、という)の春にアメリカに旅行した時に、バークレイ大学で購入したピンクのフード付きトレーナーは今でも捨てられずにいるか。 でも、それだけだな。

社会人以降のものも、ほんの数点しか残っていない。残っているものは、もちろん思い入れがあったり、大事に思っているものだ。
その、大事に思っているものが乱雑に扱われていたりすると、とても悲しい。例えば、写真のこのバッグ。当時の私と同い年くらいになり、持ったら似合うかなという善意から、長女に思い切って貸したのだが、部屋の隅のほうに乱雑に置き去りにされているのを見て、即座に回収したことがある。その後も何度も、「あのバッグ貸して」と言ってくるので貸すのだが、その都度回収している。これだけは譲りたくないな、という思い入れがある。もうすでに,革製のショルダーバッグを二つも取られているし。
e0123392_23245197.jpg
ランセルのバッグ。どのデパートだったかは忘れたけれど、購入したときに母親と一緒だったことを覚えているし、値段が48000円だったことも覚えている。そして、もう少し小ぶりでストラップが革製のものと,とても迷った。そちらのほうは、よそ行きのハンドバッグという雰囲気のもので、こちらのほうがカジュアルな学生風のバッグだと思った。イギリス短期留学旅行に行く直前で、たくさん入るほうがいいなと思って、こちらを購入したのだ。 当時24歳。今の長女と同い年ではないか。旅行が終わったあとになってみると、もう一つのおしゃれなハンドバッグ風のほうが良かったかなとも思ったが、今もこうして長生きしているこのハンドバッグを見ると、こちらでよかったなあと感慨深い。

実は、当時私は「ランセル」というブランドに対する、ちょっと複雑な感情を持っていた。 大学生のころ、ごく短期間付き合った男の子が、高校生の時に憧れていた女性と付き合うために必死でアルバイトをして、彼女がほしがっていたランセルのバッグを買ったんだという話をよく自慢していたから。その時は、そういうブランドがあることも知らず、ランセルってそんなにいいブランドなんだ,と思った。私の大学生時代は「レノマ」というブランドの茶色のバッグが大流行だった。あと、「クレージュ」の小さいショルダーバッグも流行していた、私は近所のお金持ちのお姉さんからいただいたオレンジの「クレージュ」を持っていたけれど、あまり出番はなかったな。

出番がない、といえば、写真の「ランセル」も、これまであまり頻繁には使用してこなかった。とても、とても、気に入っていたのだが、気に入りすぎで、大事にしまい込んでいたのと、結婚して以降は、ライフスタイルにあまり合わなかったからだ。でも、この、布と本革のコンビというスタイルは今も大好きで、使いたくて仕方がないのだが、やはり、使うシーンがあまりない。でも、長女に使われて乱雑に扱われるくらいなら、私がどんどん使ってあげようと思っている。「ランセル」さん、今後もよろしくね!

それにしても、高校生の時に、何万円もするランセルのバッグを,バイトで買って彼女にプレゼントするなんて、すごいな。よほど、彼女が好きだったんだろうな。あるいは、彼女を好きな自分に一生懸命だったんだろうな。 もらった彼女はどんな気持ちだったのかな。
今日,18歳の次女に、約8,000円のバッグと20,000円の財布を買ったら、えらく恐縮されて、何度も「いいの?いいの?」というので、レジのお姉さんも「カードの支払い,一回でいいいですか?」と2度確認してくれたけど。
きっと、当時のランセルのバッグは、3万以上はしたと思うな。

その彼がもうこの世にいないなんて。と、いつもこのランセルのバッグを見るとほろ苦い気持ちになるのです。


by oakpark | 2017-04-29 23:57 | 雑感 | Comments(0)

<< 女性がおしゃれ、うれしいな。 大三島に行ってきた >>