映画『ディーン、君といた瞬間』   

今回は、伝説のハリウッド大物スター、ジェームズ・ディーンと彼を撮影したカメラマンとの数日間を描いた映画「ディーン、君といた瞬間」のことを書こうと思っているのですが、
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「ディーン、君といた瞬間」(LIFE, 2015) 監督:アントン・コルベイン 出演:ロバート・パティソン、デイン・デハーン

その前に、ちょっと個人的な感傷話を。
15年間乗った車がついに廃車になることになりました。ファミリー用の車で、さんざん子供たちを乗せてあちこちに行った車です。15年前といえば、今大学4年の息子が小学校の1年で、私は久しぶりに仕事を始めていました。それがあまりうまくいかず、ストレスを抱える毎日で、気晴らしにと観始めたのが映画でした。 最初にはまったのが、リヴァー・フェニックス。彼の何となく寂しそうなたたずまいに惹かれました。次にはまったのが、ロックバンドクイーンのフレディ・マーキュリー。そしてエルヴィスです。一度ファンになると、徹底的にその人のことを知りたくなる私は、いろいろな文献(日本語も英語も)にあたったものです。youtubeもなかったしネットもあまり情報はなかったので、たくさん散財していろいろ調べました。リヴァーのおかげでvegan(ヴィーガン 極端な菜食主義者)という言葉を知ったし、フレディーのおかげで flamboyant (派手な、ホモの)という単語を知りました。エルヴィスでは vigil (夜を徹しての祈り)とかね、いろいろ知りました。私のサブカル系の情報は、ほとんどこの3人から派生したものといっても過言ではありません。この3人から、いろいろ興味の幅が広がっていきました。 思えば、なかなか良い3人の組み合わせではありませんか。歌手になりたかったのに俳優になった1970年生まれのリヴァー、俳優になりたかったのに歌手になった1935年生まれのエルヴィス、そして1946年生まれのフレディです。フレディは何になりたかったのかなあ。すごく歌手になりたかったわけでもないような気もします。

3人の子の子育ての傍ら、映画や音楽に興味を持ち、コンサートやイベントにも行くようになって15年ですよ。今回廃車になったこの車とともに趣味に力を注ぐ変な主婦の人生を歩んできたような気もします。15年のうちの後の10年はエルヴィスファンの10年。今年の10月でファンになって丸10年が経つのです。

エルヴィスの時代や、エルヴィスに関係した人が出ている映画はまず迷わず観ます。そして今回、絶対見なくちゃと、レンタルショップで即手に取ったのが、「ディーン、君といた時」です。ジェームズ・ディーンといえば、エルヴィスが憧れた俳優。誰も言ってるの聞いたことないけれど、エルヴィスの映画デビュー作「やさしく愛して」なんて、ぜったい「エデンの東」のジェームズ・ディーンの演技を意識していると思いますもの。どちらも兄の彼女を取る弟の話だもの。演技レベルは全然違いますが。インタビューで「あなたはジェームズ・ディーンを目指しているのですか」と聞かれた21歳のエルヴィスは照れたように笑って「そんなこと考えてないよ。ジミーは天才だから」と答えてました。本心でしょうねえ。「理由なき反抗」で、ジェームズ・ディーンと共演したナタリー・ウッドと知り合って、メンフィスに招待し、バイクの後ろに乗せて走った時は誇らしかったと思います。

この映画、ジェームズ・デイーンの映画というより、ジェームズ・ディーンを撮ろうとしたカメラマンの話です。原題も「LIFE」。カメラマンのデニス・ストックが撮った写真を売り込んだのがLIFE誌だったから、このタイトルなのでしょう。気難しいというか、変わり者のディーンを撮り、LIFEが買ってくれるような「魂のこもった」写真にするのは、なかなか大変だったようで、ポーズをとらせるような、とらせないような、自然で、それでいて、ジェームズ・ディーンらしさがにじみ出るような写真、というのはねらってもなかなか撮れないものなのでしょうね。マディソン・スクエアでなんとか撮った、黒っぽいロングコートを着たジミーが肩をすくめくわえたばこで、例の上目遣いの表情で、こちらに歩いてくる写真は、なかなかいいなあと思います。
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この男の子は誰なのかしら。
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この密着撮影形式って、昔はよくあったのか、前にも書きましたがエルヴィスにもアルフレッド・ワートハイマーというカメラマンが、まさに密着して写真を撮りました。テレビ出演したニューヨークから故郷のメンフィスに帰り、家族や友人とくつろぎプールでふざける写真など、かなりの量の写真を撮っています。その辺はエルヴィスは大らかで、というか当時のエルヴィスは「有名になりたい」気持ちも普通にある若者だったので、どんどん撮らせていました。

しかし、ジミーの場合は、そんなfameには全然興味がないわけですよ。興味があるのは演技だけ。だから、なかなか自然な写真が撮れない。デニスは、妻や子どもからのプレッシャーと仕事のはざまで苦しみながらも、なんとか這い上がってジミーの写真を撮ります。そのあたりを、「トワイライト」のロバート・パティソンががんばっています。吸血鬼の彼しか知らなかったので、普通の人間だーと思いながら観ました。

そして、ジミーを演じたディン・デハーンは、なかなかのチョイスだと思いました。もう少し頬がこけたらもっとよかったかなあ、と思いましたが。この俳優さんのことは、前に観た「キル・ユア・ダーリン」で美貌の詩人ルシアン・カーを演じていて、同性を狂わす美貌と雰囲気だなあと思って目をつけていたので、今回のジミー役も納得です。「キル~」では、「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが、伝説の詩人アレン・ギンズバーグを演じています。

この映画を観るまで知りませんでしたが、ジェームズ・ディーンはインディアナポリスの出身で、農器具をもって農作業をする姿が似合う男だったのですね。地元の高校のパーティに誘われて行ってしまうような気さくな人でもあったのですね。ど近眼で、大きな眼鏡をかけてカッコつけない男だったのですね。「故郷に帰ろう」という詩を朗読したのに、二度とインディアナポリスに戻ってくることはなかったのですね。 24歳なんて、本当に早すぎますね。でも

We'll Never Forget You, Jimmy!


そして、なぜか、私が大好きなエルヴィスのこの曲を貼らせていただきます。ジミーさん、あなたにあこがれたこの青年がのちに大物歌手になったのですよ。fameもforutuneもいらない。君さえいればいい、という歌。 ジミーさんにぴったりです。

by oakpark | 2016-08-31 23:19 | 映画 | Comments(4)

Commented by TNelvis at 2016-09-02 10:51 x
エルヴィスはジェームズ・ディーンを尊敬してました。

彼のセリフを全て暗記していたという話もあります。
また、彼にバイクをプレゼントしたという話もあります。
私のブログ「エルヴィスのバイク伝説ーEP265」
でもちょっと出てきます。

エルヴィスの「闇に響く声」は、本当はジェームズ・ディ-ンの
映画でしたが、彼の事故により、エルヴィスになりました。
彼の伝記の「ジェームズ・ディ-ン物語」の出演の話がありましたが、
彼のような演技が出来ないからと断っていますね。

Commented by oakpark at 2016-09-08 21:34
TNelvisさん

ブログを拝見させていただきましたが、すごい、エルヴィスへの愛があふれていますね。すばらしいです。ジェームズ・ディーンが演技の天才なら、エルヴィスは歌の天才ですよね。ジェームズ・ディーンがもう少し長く生きてくれていたら、二人が会うこともあったかもしれませんね。 当時のエルヴィスはジミーと並び称されることになるなんて思ってもいなかったかもしれないけれど、今や、『古き良きアメリカ』といえば、ジェームズ・ディーン、マリリン・モンロー、そしてエルヴィスですもんね。
Commented by TNelvis at 2016-09-09 11:05 x
まさに 『古き良きアメリカ』を代表する3人ですね!!

P.S.9月5日の70周年に、「フレディ・マーキュリー」が
  小惑星の名前になりましたね。
  
Commented by oakpark at 2016-09-10 23:02
TNelvisさん

フレディの誕生日に、そうなのですよ。きっと、天文学者でもある、ブライアン・メリーが相当働きかけたのではないでしょうか。でも、空からフレディに眺められていると思うと、照れますね。あれ?でも、TNelvisさん、私がフレディのファンだったってご存知でしたっけ。そのニュースを聞いて、私は、お気に入りのフレディのソロ曲で、In my Defence という曲を聞きました。とっても良い曲なので、もしよろしければ聞いてみてくださいね。

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