最近観た映画(DVDです)   

とはいえ、やはり、映画を観るときのワクワク感は、テレビドラマでは味わえない特別なものがありますね。今年もなかなか映画館で観る余裕はないのですが、最近DVDで観た映画の中で良かったものを紹介します。

★『マリリン 7日間の恋 』(My Week with Marilyn,2011) 監督:サイモン・カーティス 出演:ミッシェル・ウィリアムズ、ケネス・ブラナー、エディ・レッドメイン
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1956年、ハリウッドのスーパースターになったマリリンが、名優ローレンス・オリヴィエと、映画「王子と踊り子」で共演することになり、夫のアーサー・ミラーとともにロンドンに降り立つ。女優としての仕事を全うしようとするマリリンだが、慣れない場所、慣れない共演者との緊迫した毎日に、ナーバスになり、仕事に集中できなくなる。夫も支えにはならず、撮影現場へ遅刻を繰り返したりして付き人の女性を困らせるマリリン。そんなとき、一服の清涼剤のようにマリリンの前に現れたのが、第三助監督の、仕事を始めたばかりの若いコリンだった。コリンにほのかな恋心のようなものを抱くマリリン。コリンの方も、好きな女性(「ハリー・ッポッター」のエマ・ワトソン!)、もいたのに、当然のようにどんどんマリリンに魅了されていく。ふたりは高校生のように可愛らしいデートを重ねていくのだった。実話をもとにしているようです。

最初見たとき、やはり、ミッシェル・ウィリアムズ演じるマリリンも、本物とは雲泥の差があるなあと思ったのだけれど、映画を観ていくうちいに、そんなことは気にならなくなった。マリリンの外見ではなく、内面やその時の心情を、ミッシェルは表そうとしていると思った。彼女のことは「ブロークバック・マンテン」で、いい女優さんだなあと思っていた。さらにその前の、米TVドラマの「ドーソンズ・クリーク」でも存在感が目立っていた。まあ、外見を似せることは難しいものだ。それにしても、オリヴイエの妻のヴィヴィアン・リーは違いすぎでしょ。もっともっとかわいいのに~。年をとっていても。

そして、何より、私はこの映画で、コリン役のエディ・レッドメインがよいと思いました。実年齢30近いのに、初々しくて、マリリンを前にしてドキドキしている姿がかわいい。細面で色が白くてそばかすで、軟弱そうな風貌。だけれど、声がとってもいいんです。やっぱり男優は声が命だなあ。何度かレンタルショップの棚で見かけて借りるのを躊躇していた「美しすぎる母」も観てみようかな。

スターを生きるのはむずかしい。エルヴィスもそうだったけれど、マリリンも〈普通の女の子の生活〉に憧れたんだろうなあ。

★『終着駅 トルストイ最後の旅』 (The Last Station,2009) 監督:マイケル・ホフマン 出演:ヘレン・ミレン クリストファー・プラマー  ジェームズ・マカヴォイ

これも良かった。「アンナ・カレーニナ」や「戦争と平和」で有名な文豪レフ・トルストイの晩年を描く映画。トルストイは晩年社会主義に傾倒し、〈トルストイ主義者〉と呼ばれるグループを生むまでのカリスマ的存在になっている。個人の所有物はすべてロシア国民のものという信念からついには印税も放棄することにするのだが、妻のソフィアは大反対。13人の子供を養育していくためにも財産は必要だと主張し、トルストイの取り巻きと衝突する。いさかいが絶えない我が家に嫌気がさし、トルストイは家を出て旅に出ることにするのだが、その途中のある駅で病気にかかり生涯を終えてしまう。物語は、トルストイと妻ソフィアの深くて複雑な愛の姿を描きながら、トルストイの秘書に雇われた青年(ジェームズ・マカヴォイ)の成長と目覚めを描き、「愛」のあるべき姿は?という難しいテーマを投げかけている。このドラマを見る限りは、夫を愛する可愛いらしい女性であるソフィアが、今では、ソクラテスの妻、モーツァルトの妻とともに「世界三大悪妻」と言われているなんて、なんだかかわいそう。 あんまり好みじゃないなあと思っていたジェームズ・マカヴォイもこれはなかなか良かった。

★『シルヴィア』(Sylvia, 2003) 監督:クリスティン・ジェフス 出演:グウィネス・バルトロー ダニエル・クレイグ
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この映画は、存在は知っていたけれど、詩人の話であり、暗そうだなあと思って敬遠していた。前にジョニー・デップ主演の「リヴァティーン」を映画館で観て、気分が悪くなるくらい暗かったから。でも、あるとき、アメリカ人の友人と話をしていたら、彼女が大学時代に一番影響を受けた作家が、このシルヴィア・プラスという女性詩人だということで、俄然興味が湧き、映画を見ることにした。彼女によると、シルヴィアの詩は、'dark but poweful' だということだ。私は今まで詩に心動かされたことがあまりないので、彼女の感性が羨ましい。映画は、シルヴィアの生涯を描いているので、作品の真髄はわからない。しかし、裕福な家庭で生まれたアメリカ人で、イギリスで勉強し、イギリス人詩人と恋に落ち、結婚して二人の子供を持ちながら、31歳にして自ら命を絶った経歴が、作品にどのように反映されているか興味がわいてきた。'The Bell Jar'という、作品集を読んでみようかなあ。でも、英語だし、自信ないわ。シルヴィア・プラスは日本では知名度が低いけれど、アメリカでは誰もが知っている有名な詩人だそうな。与謝野晶子、とかそんな存在なのかしら。

★『サンシャイン・クリーニング』 監督:クリスティン・ジェフス 出演:エイミー・アダムズ エミリー・ブラント

たまたまなんだけれど、『シルヴィア』と同じ監督の作品を選びました。これもよかった。主演の女優、ふたりとも結構好み。

★『ダウト ~あるカトリック学校で~』 監督:ジョン・パトリック・シャンリー 出演:メリル・ストリープ フィリップ・シーモア・ホフマン  エイミー・アダムズ

というわけで、エイミー・アダムズが出ている映画を選んでみた。これも感銘を受けた映画。まず思ったのが、メリル・ストリープってなんてすごいの、ってこと。今だにたくさんの映画出ているし、映画によって全く違う顔を見せる。フィリップ・シーモア・ホフマンも、もう、ほんとこの人って演技をしているんだか、していないんだかわからなくなるくらいい自然。すごいです。ダウト、、、人って、疑い始めると際限がなくなるんですね。怖いです。


また、面白い映画を観たいです~。

by oakpark | 2012-10-24 20:53 | 映画

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