映画「ランド・オブ・ウーマン」   

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ジョナサン・カスダン監督 アダム・ブロディ、クリステン・スチュワート、メグ・ライアン、オリンピア・デュカキス
やっと子どもたちの学校が始まります。また少しずつ、映画や本の感想を書いていきたいと思います。それにしても、三人の子どもの登校開始日がばらばらで戸惑ってしまいます。我が家では三人ともみんな公立の小、中、高校に通っていて、しかも三校とも二期生なのですが、小学校は8月26日から、中学校は9月1日から、高校は8月31日から開始です。だから、というわけではないですが、今日は寝坊をしてしまいました。

さて、最近の私は、昼の時間が忙しくなってきたこともあり、乱視(あんど老眼)のため細かい字が読めなくなる深夜に映画を観ることが結構あります。翌日に重要な用事がないときにかぎりますが、12時過ぎころから映画鑑賞をスタートさせ、順調に行けば2時半ごろ終了となるはずです。ところが、というか、やはりというか、普通~つまらない映画の場合だと、ものの30分もすると睡魔が襲ってきて見ていられなくなってしまいます。(今迄で一番眠かったのは「八月の鯨」 いや、良い映画なんだけどね~) で、前置きが長くなりましたが、今回紹介する「ランド・オブ・ウーマン」は、何の変哲もない、それほど新鮮でもない設定であるにもかかわらず、最後まで目をらんらんとさせて観てしまった映画なのであります。だから、きっと何かあるはずなんです! ま、私の体調がたまたまよかったからなのかもしれませんが。

ロサンジェルスでポルノ映画の脚本書きをしているカーターアダム・ブロディ)は、美人で人気スターの恋人にふられ、仕事も行き詰まり、ミシガン州の祖母(オリンピア・デュカキス)の元でしばらく暮らすことにする。祖母は、いつも娘(カーターの母)に電話しては「もう死ぬ」とばかり繰り返しているので心配した母の代わりに志願したのだった。ミシガンの緑豊かな美しい自然に囲まれた祖母の家で暮らし初めてすぐにカーターは向かいに住む母子と知り合いになる。ティーンエージャーの娘(クリステン・スチュアート)と母(メグ・ライアン)の関係は微妙な様子。そして、母はどうやら何か悩みを抱えている様子。 頼りなげで優しげなカーターに徐々に心を開き、打ち明け話をする母子。 自分が癒されるためにミシガンまで来たのに図らずも他人を癒す存在になっているカーター。自分では欠点だと思っていたことが、実は、所変わって人が変われば美点にもなる。人間捨てたもんじゃないよ、と思えるそんなあったかい雰囲気にあふれた映画でしたよ。

もちろん、カーターがハンサムってのが大きいけれど(映画だしね)、こんなふうに穏やかにじっくりと人の話を聞いてくれ、必要なときにだけ心のこもった励ましをしてくれる、こんな男性がそばにいたらいいだろうなあ。無意味に自分をアピールばかりするのではなくて、普段はひっそりとしていて必要なときにだけ力を発揮してくれる男性。こういうのが理想だなあ。。。。(笑)

娘のルーシー役は、全然イケメンじゃないイケメンドラキュラ映画「トワイライト」に出ていたクリステン・スチュアートか。「ランド・オブ・ウーマン」のときのほうが好きだなあ。ティーン独特の妖艶さ、残酷さがあるのよ。「トワイライト」のときは普通のきれいなお嬢さんだったな。「イン・トゥ・ザ・ワイルド」にも出ているんだ。へ~。うまく自分の魅力をアピールできれば、クールビューティの個性的な女優さんになれると思うけれど、どうかしら。

お母さんのサラ役のメグ・ライアンは、役柄が役柄なんだけれど、昔のような目の輝きがなくなって残念。よる年波には勝てないということなのか。でも、体型は維持しているし、髪形もふわふわカールでかわいいし、まだまだいけると思うんだけれど、なんというか、目に力がなくなった気がするのですよね。そこが心配。年をとるとしわやたるみは当たり前。それを無理に修正しようとするとおかしなことになるからね。でも「目」はその人の生き方、気持ちの強さが出ると思う。「サガン」の映画でも、特殊メイクで皮膚は変えられても目だけは老けていなかったものね。「目」は大事だなあ。 

で、おばあさん役のオリンピア・デュカキスがいい味を出していたのですよ。ボケているようでいて、しっかりカーターの交友関係を把握していたり。かとおもうとズボンをはかずに玄関に出て行って、来客にぎょっとされたり。自分のことで精一杯なときほど、第三者の何気ない存在も重要なんだなと思えた。ストーリーには直接絡んでこない存在のおばあさん、そしてルーシーの妹のペイジがよい意味で、映画のテンポをずらしてくれる存在で、なかなかよかったな。

脚本、監督ともにジョナサン・カスダン。お父さんのローレンス・カスダンは、どこかで聞いたことがあるなあと思ったら、リヴァーの(いえ、ほんとはケビン・クラインのというべきだが)「殺したいほどアイ・ラブ・ユー(1990)」の監督ではありませんか。1949年生まれのローレンス・カスダン監督の息子というわけだからまだ若いのでしょうね。どの世界も2世ばやりですね~。でもまあ、もし私の娘が私と同じ仕事をしてくれたら、、、やっぱうれしいかな(笑) 今のところは「絶対いやだ」と言っていますが。

「殺したいほど・アイ・ブ・ユー」 リヴァー、ちっさ。
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by oakpark | 2009-08-31 15:30 | 映画

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